国土交通省、県、県内54市町村などで組織する千葉県道路メンテナンス会議の2020年度第1回が26日、千葉市の千葉中央ホールで開催され、19年度までの点検結果と修繕実施状況、20年度の点検・修繕予定などについて情報を共有した。20年度は橋梁1637橋、トンネル26本、道路付属物等167施設の点検と、橋梁199橋、トンネル8本、道路付属物等17施設の修繕を計画。さらに、市町村が実施する点検・診断の発注事務を県が受委託する地域一括発注については、銚子市、印西市、香取市、旭市、白井市、山武市、長南町、鋸南町、多古町、横芝光町、神崎町の橋梁468橋、トンネル5本で計画されている。
19年度は橋梁について、管理施設1万1893橋のうち、1163橋の点検を実施。内訳は国交省83橋、高速道路会社103橋、県・公社304橋、市町村673橋だった。結果は、緊急に措置を講じる必要がある判定区分Wが3橋、早期に措置を講じる必要がある同Vが145橋、予防保全の観点から措置を講じることが望ましい同Uが645橋だった。
トンネルについては、管理施設451本のうち、82本を対象に点検を実施。内訳は国交省6本、高速道路会社6本、県・公社31本、市町村39本。結果は判定区分Vが25本、同U52本となり、同Wはなかった。
道路付属物等では、管理施設1202施設に対し、244施設を点検。内訳は国交省35施設、高速道路会社148施設、県・公社31施設、市町村30施設。結果は判定区分V30施設、同U112施設となり、同Wはなかった。
坂井康一・千葉国道事務所長は冒頭、「早期に措置が必要な施設の修繕は、予算や人手不足によりなかなか進んでいない。19年4月に設置された関東道路メンテナンスセンターによる支援や、道路メンテナンス会議が開催する研修・講習会などを活用していただきたい」と述べた上で、「有意義な意見交換の場となることを期待する」とあいさつした。
道路メンテナンス会議は、関係機関の連携による検討体制を整え、課題の状況を継続的に把握・共有し、効果的な老朽化対策の推進を図ることを目的に14年度に設立され、今回で15回目の開催。この活動は、全国47都道府県それぞれで行われている。