国土交通省と四国4県の入札契約担当課長らが11月9日、四国ブロック監理課長等会議を開き、新・担い手3法の浸透に向けて、建設キャリアアップシステム(CCUS)のインセンティブ措置の導入・検討を進めることや、各県の公共工事契約業務連絡協議会(公契連)を通じた平準化や入札契約制度の改善に取り組むことを申し合わせた。CCUSについては、国交省が各県に一定規模の工事でモデル事業の検討を働き掛けたのに対し、各県は、技能者登録によるメリットをはじめとした制度の詳細な内容を自治体や事業者により分かりやすく周知することを求めた。
施工時期の平準化では、年度内をめどとするガイドラインの策定や、平準化に向けた施策を実施していない団体に対するフォローアップ、地域平準化率の設定といった取り組みの状況を国交省が説明。社会資本整備総合交付金事業での債務負担行為の活用、余裕期間制度を活用した年度をまたぐ工事の発注、土木部局以外の平準化を促すための取り組み・部局間連携などの事例を示し、4県に対して継続的な取り組みを要請した。
同省では、四国4県について、地方公契連による情報の提供や共有が他地域に比べ積極的だと評価。国が実施しているダンピング対策や週休2日工事の導入状況をはじめとした入札契約調査の結果を踏まえ、国と県、市町村が連携して入札契約制度の改善などに取り組んでいく考えを示した。
CCUSの活用では、料金の改定として技能者の登録・技能評価、事業者の登録料・利用料などを国交省が説明。併せて▽登録数・カードタッチ数の総数の目標数値設定▽郵送申請廃止に伴う各県建設業協会窓口の登録支援業務の在り方▽建設業退職金共済制度(建退共)の電子申請方式開始後の就労状況報告を踏まえた現場利用実績の補正の具体的内容・方法―などを今後の検討課題として示した。
また、今後の制度活用について検討している4県に対し、国交省のモデル工事に加え、宮崎県や長野県、福島県などが試行しているモデル工事でのインセンティブを例示した。
提供:建通新聞社