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北海道建設新聞社
2020/11/25

【北海道】建設関連の行事中止・延期相次ぐ コロナ感染再拡大で

 新型コロナウイルス感染症の再拡大に伴い札幌市の警戒ステージが「4相当」に引き上げられたことを受け、建設関連行事の中止・延期が相次いでいる。土木学会北海道支部は18日開催の2020年度選奨土木遺産の認定書授賞式を中止にした。国土交通省は仙台市で18日に開くよう準備を進めていた北海道・東北ブロック監理課長等会議を12月9日に延期。道も受注者や受託者に感染対策を取るよう通知するなど、警戒感が再び強まっている。

 道内の新規感染者は18日に233人が確認された。14日連続で100人を超え、3日ぶりに200人台を突破した。道内の感染者は計6090人に上る。

 道は感染拡大に歯止めがかからないことから17日、札幌市を対象に北海道が独自に定める警戒ステージを「3」から「4相当」に引き上げ、感染リスクを回避できない場合は、札幌市外との往来自粛や不要不急の外出自粛を要請している。

 これを受け北海道建設業協会は、27日に開催予定だった定例理事会をリモート開催に変更。札幌建設業協会も26日の定例理事会を書面決議に切り替え、同日に予定していた優秀従業員表彰式も取りやめた。北海道開発局は、19日に美唄尚栄高で開催予定の学校キャラバンを見送り、地方建設協会との意見交換会を18日以降の5カ所全てでリモートに切り替えた。

 札幌市は、18日の道路維持除雪業務表彰の感謝状等贈呈式を中止したほか、仮称・篠路駅周辺地区まちづくり計画の策定に向けた24日開催の地域協議会などを延期。さっぽろホワイトイルミネーション実行委員会は20日の点灯式中止を決めた。

 登別市は28日に開催予定の市制施行50周年を祝う記念式典を中止する。8月1日に開催する予定だったが市民による合唱などによる感染拡大を懸念し、延期していた。

 道と北海道建設技術センターは19日のまちづくりメイヤーズフォーラムなどの延期を決定。札幌建管や釧路建管は、維持・除雪功労者表彰の感謝状贈呈式を中止し、郵送や担当者が直接出向くことで対応する。

 北海道建築士事務所協会は、12月21日の北の住まい住宅設計コンペ表彰式のオンラインへの変更を検討。中川国義専務理事は「12月に感染が収まる見通しがない。準備があるため今決断しなくてはならないが判断が難しい」と戸惑いを見せる。

 公共工事においても再び、発注者が対応を強化している。道建設部は18日、受発注者間における作業の打ち合わせでの感染対策の徹底やウェブの積極的活用、工事現場での遠隔臨場の活用を受注者と受託者に指示した。また、工事現場で感染者が出た場合は一時中止などで適切な措置を取るように求めた。

 4、5月の国の緊急事態宣言に続き再びの自粛要請。依然として収束が見通せず、開催の判断に悩む状況が続きそうだ。