河北郡市広域事務組合が津幡町能瀬に建設する新クリーンセンターの安全祈願祭・起工式は19日、同町領家のエコみらい河北で行われ、関係者約40人が、エネルギー回収の促進などが期待できる新たな生活環境施設の着工を祝った。23年3月の全体完成を予定している。
式では、矢田富郎理事長(津幡町長)が「エネルギー回収の促進、ごみと下水汚泥の集約処理による合理化を追求し、快適で住みよい生活環境の向上に貢献できると固く信じている」とあいさつ。設計・施工を担当するタクマの西山剛史取締役専務執行役員営業統轄本部長が「これまで培った技術の総力を挙げて、皆さまに満足してもらえる施設となるよう全力で取り組みたい」と述べた。角井外喜雄組合議会議長の発声で乾杯した。
安全祈願祭では、矢田理事長、油野和一郎かほく市長、川口克則内灘町長や工事関係者らが順に玉串を捧げた。
新クリーンセンターは、志賀町の石川北部RDFセンターが22年度末で廃止となることや、現施設の老朽化に伴う補修費の増加などに対応するため、河北郡市浄化センター跡地に整備される。建設規模はSRC一部SおよびRC造、地下1階地上5階建てで延べ床面積約5700平方メートル。煙突の高さは地上50メートル。24時間の全連続燃焼式ストーカ炉2基を備える。
1日当たりの搬入量は118トン(可燃ごみ88トン、下水汚泥30トン)で、処理能力は98トン。余熱利用を実現する排熱ボイラー、蒸気タービン発電機を導入する。総事業費は約115億円を見込む。施工監理などは中央設計技術研究所が担当。