日野東部広域農道のミッシングリンク(未整備区間)を解消し、朝夕の通勤時間帯を中心に渋滞する国道307号を補完、町東部地域の活性化や地域間交流、物流輸送の円滑化や大規模災害発生時の緊急輸送道路の確保など、多くのストック効果が期待される社会資本整備総合交付金事業『町道西大路鎌掛線道路改良事業』(総事業費約15億円)を進める日野町は、今年度工事でほぼ鎌掛側の工事を完了。次年度から西大路側の工事に着手し、27年度(令和9年度)の全線完成を目指し事業の推進を図る。
同事業の事業区間は、国道477号(西大路地先)から主要地方道土山蒲生近江八幡線(鎌掛地先)までの総延長2920b。15年度(平成27年度)に鎌掛側から着工し、今年度工事で鎌掛側(L1870b)の区間の工事をほぼ完了するとともに、西大路側(L約1000b)の道路詳細設計を発注し取り組んでいる。来年度は、西大路側の工事に取り組むとともに、日野川橋梁(橋長約80〜100b)の詳細設計の発注も視野に入れている。
町道西大路鎌掛線は、西大路〜鎌掛を結ぶ幹線町道。沿線には公共施設や観光スポット、新興住宅地の青葉台(550区画)、五月台(603区画)があり、大型車の通行の割合が高いが現況幅員は約4bと狭く、大型車の通行には支障をきたす状況。
このため、2車線(+片側歩道、全幅9・7b)を確保するとともに、西大路・鎌掛のいずれにおいても接続部を変更して日野東部広域農道に接続。広域農道を経由して北は東近江市青野町で「石榑トンネル」の開通で三重・滋賀間の行き来がしやすくなった国道421号に接続し、南は主要地方道土山蒲生近江八幡線(県が道路改良事業化を検討中)や、県道日野徳原線に接続、同線を経由して国道1号、新名神高速道路甲賀土山ICに通じる広域幹線道路の一部を構成することになるもので、早期の完成、供用開始が期待されている。
提供:滋賀産業新聞