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　イーレックス（東京都中央区　本名均代表取締役社長）とＥＮＥＯＳ（東京都千代田区　大田勝幸代表取締役社長）は１０日、聖籠町の県営新潟東港工業地帯に新設としては世界最大級の大型バイオマス発電所を共同で建設する、と発表した。環境アセスメントの手続きを経て２３年中に着工し、２６年度の営業運転開始を目指す。
　計画では、日本初の固定買取制度（ＦＩＴ）から自立したＮｏｎ−ＦＩＴの発電所として建設するもの。設備出力の規模は３００メガワット（一般家庭約７０万世帯分）で、年間発電量は約２００万メガワット時を想定。ＣＯ２削減量は年間１００万トン程度となる。建設予定地はＥＮＥＯＳが所有する新潟サンライズゴルフコースの敷地の一部（約４０万平方メートル）とし、設備投資額は約１０００億円を見込んでいる。
　燃料は以前から検討しているロシアからの木質系燃料に加え、ベトナム、フィリピン等で試験栽培をしている燃料用ソルガムを使用（年間１２０万トン）。また、イーレックスでは持続可能な燃料用ソルガム（ニューソルガム）を育成し、燃料製造から発電利用に至るサプライチェーン全体としての競争力強化を図っていく。そのほか発電所では、世界初の蒸気温度６００℃、圧力２６ＭＰａ以上という高温高圧の水蒸気を発生させ、その水蒸気でタービンを回して高効率で発電する技術（超々臨界圧）を活用する。
　イーレックスグループでは、１３年からバイオマス発電事業を開始し、現在国内で４基のバイオマス発電所を所有。今後も社会構造の変化に対応し、低炭素社会の実現を目指していく。