県土整備部は11日、20年度「11月補正」に盛り込むゼロ県債(債務負担行為)を35億4000万円規模とする方向で最終調整に入った。前年度33億9000万円を若干上回る見通しで、18年度の35億円と同規模に落ち着きそうだ。
翌年度予算を先食いするゼロ県債は、単県事業に加えて交付金事業を取り込んで工事費のほか、設計委託費も計上。11月補正後、年明けから年度末にかけて発注して一層の工期平準化につなげる狙い。
同部が積み上げたゼロ県債は、一般公共と単県公共に17億7000万円ずつ。事業別では▼道路16億2000万円▼河川8億7000万円▼治山・砂防7億9000万円▼漁港・港湾2億5000万円―。
主な事業は、道路改良系が鳥取鹿野倉吉線の高住―良田工区に1億円を計上して山切りを施工。津山智頭八東線の大呂2工区は4200万円で橋台周辺の護岸工事を進める。東郷湖線の長和田工区は4000万円でかさ上げ改良、倉吉江府溝口線の桝水高原は8000万円で補強土壁を築造する。
交通安全と通学路対策は3億5000万円を計上し、両三柳後藤停車場線・錦町工区の交差点改良などを促進。災害防除は2億3600万円で、うち倉吉江府溝口線の大山工区は1億円を充てる。
砂防新規事業化調整費
6カ所の調査に4700万円
河川事業はサンドリサイクル20カ所に1億3500万円。予防保全は1億8200万円で、由良川の導流堤消波ブロックに6500万円など5カ所を手当てする。伐開・河道掘削は21年度要求額の3〜4割相当の4億3300万円を前倒しする。
また、砂防事業は単県急傾斜地崩壊対策に福地地区(八頭町)など10カ所に3億1800万円。砂防新規事業化調整費は山根谷川(日南町)、吉ヶ谷川(江府町)など6カ所の測量設計に47000万円を計上。小規模砂防は北谷川(伯耆町)に7000万円を投入する。漁港・港湾は維持管理費として2億5600万円を要求し、鳥取港と田後港、赤碕港、泊漁港、淀江漁港を浚渫する。
日刊建設工業新聞