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建通新聞社(中部)
2020/11/12

【愛知】日進市に全寮制IB校建設へ 竹中で12月

 学校法人栗本学園(日進市米野木町三ケ峯)は、日進市に建設する全寮制インターナショナルスクール「国際高等学校」の施工者を竹中工務店名古屋支店(名古屋市中区)に決めた。11月上旬から造成工事に着手しており、12月上旬に起工式を行い本格的に改修・新築工事に着工する予定だ。
 同校は新築する学生寮と既存建物を改修した校舎で構成する。
 学生寮は鉄骨一部鉄筋コンクリート造地下1階地上3階建て延べ7634平方bで、建築面積は2925平方b。
 建物は円環状で、1階を共有部とし、食堂や自習室、事務室などを円形に配置する。2〜3階はそれぞれ男子寮・女子寮とし、寮室の他に各階4カ所ほど自習スペースや生徒間の交流を生む広めの部屋を設ける予定。内装にはオークやチェリーなどの木材を使用し、生徒が安らげる空間を作る考えだ。
 部屋数は全体で36室を想定。1部屋の面積は約37平方bで、定員数は4人を基本とする。各部屋に洗面とユニットシャワーを備える見通しだ。寮室の外壁はガラスカーテンウォールで、周囲の自然を眺望できる視界を確保し、開放感を持たせる。
 学生寮中央の空いた空間には、3段の階段で作られるスタンド席のような設備と、同設備の目先にステージを配置。これにより、生徒らが演劇を披露できる舞台を用意する。
 校舎は旧光陵女子短期大学の校舎(鉄筋コンクリート造地下1階地上3階延べ6344平方b)を改修して活用する。各教室は約25人が収容可能で、授業ではケースメソッド(討論型の教育)を取り入れる予定だ。また、校舎南側には軽食を取れる空間を備えた図書館を配置する予定だ。
 建設地は日進市米野木町三ケ峯4ノ4の名古屋商科大学日進キャンパス内。
 設計は安井建築設計事務所名古屋事務所(名古屋市東区)が担当している。
 完成予定は2022年4月中旬。
 同校は世界的なインターナショナルスクールの基準である、国際バカロレア機構の認定(IB)を目指している。IBは日本国内でも数十校しかなく、栗本博行理事長は「現在、愛知県内の英語IB校は2校のみで、同校は県内初の全寮制IBとなる」とした。
 全寮制とした理由については「生徒自らが生活の上で必要な作業に取り組む環境にすることで、自主性とリーダーシップを育むため」と語る。3年間、生徒同士で共同生活を送ることで協調性や多様性への理解を身につける狙いだ。また、アクティビティの管理やカウンセリングを行う専門員「ハウススーパーバイザー」を配置することで、生徒らの生活をサポートする体制も確保する。

提供:建通新聞社