新潟市が中央区で新駅設置を目指す「(仮称)上所駅」は、設置主体となるJR東日本と協議が進められており、このほどホーム設置に向けた概略設計に着手した。
市が19年度に実施した現地測量調査において、上所駅の設置に向け、西跨線橋から信濃川右岸までの間、約600メートルを対象に、線路のカーブや勾配、埋設管などの支障物件を確認し、設置位置の条件などを整理した。その結果、西跨線橋の西側に設置されている地下横断歩道付近を新駅設置の範囲として検討を進めている。新駅は上り線と下り線を有する無人駅を想定している。概略設計を経て、順調なら21年度内に詳細設計へと運びたい考え。
上所地区については旧中央卸売市場跡地にマンションや商業施設などの大型開発が進められており、上所校区コミュニティ協議会が「(仮称)上所駅」の設置を求めている。市は新駅設置に向け設置主体となるJR東日本との交渉にあたり、採算に見合う利用者の確保について検討するため、予定個所周辺の既成市街地や近隣の学校施設、旧中央卸売市場跡地の開発地を対象とした需要予測調査を18年度にジェイアール東日本コンサルタンツに委託。まちづくりと一体となった新駅設置について、需要が見込めると一定の理解が得られたという。
市では今後、JRの新駅設置に向けた調査設計の進ちょくを踏まえ、新駅設置に必要となる取付道路の設計などに取り掛かるとみられる。
一方、「(仮称)江南駅」設置に関しては、二本木地区で江南駅周辺土地区画整理組合設立準備委員会が立ち上がり、新駅を中心とした区画整理事業を進めるため、技術援助申請が行われた。住居系以外の開発手法を検討しているもようで、新駅設置に向けた準備を進める見通し。