京都市は4日、中期財政収支見通しや、保有資産の総点検と更なる活用などについて、持続可能な行財政審議会に報告した。
新型コロナウイルスを踏まえた中期財政収支見通し(現行プラン並改革を実施した場合)によると、財源不足額は、令和2年度の193億円、令和3年度の430億円、令和4年度の460億円、令和5年度の360億円、令和6年度の360億円、令和7年度の340億円、令和8年度の360億円、令和9年度の430億円、令和10年度の420億円、令和11年度の460億円、令和12年度以降15年度まで各年度で500億円となる見通し。公債償還基金の取り崩しで対応しても、令和8年度に基金は枯渇すると見込む。
保有資産の総点検と更なる活用では、今後売却予定の鷹峯市営住宅など主な未利用施設40施設を挙げ、早期活用を図るとともに、現在活用中の施設であっても今後の人口減少なども見据え、積極的に資産活用を検討する視点が重要とした。
市の公共建築物は、今後更新時期の集中が見込まれる。今後予定している主な大規模公共施設の整備として、令和3年度以降の経費が30億円以上要する事業を挙げた。内容をみると、(1)新庁舎整備=@〜令和6年度A160億円(2)芸術大学移転整備=@〜令和5年度A250億円(3)西京区総合庁舎整備=@〜令和5年度A30億円(4)地域リハビリテーション推進センター、こころの健康増進センター及び児童福祉センターの一体化整備=@〜令和5年度A70億円(5)北部クリーンセンター大規模改修=@〜令和8年度A130億円(6)東北部クリーンセンター大規模改修=@〜令和3年度A70億円(7)水垂運動公園(仮称)整備=@〜令和6年度A30億円(8)西京極総合運動公園の計画的改修=@〜令和9年度A40億円(9)横大路運動公園の再整備・防災機能強化=@〜令和11年度A30億円(10)京都コンサートホール長寿命化事業=@〜令和58年度A330億円(11)勧業館(みやこめっせ)大規模改修=@〜令和17年度A180億円(12)市営住宅団地再生事業(三条・岡崎、養正、錦林、壬生・壬生東)=@〜令和12年度A220億円(13)住宅地区改良事業(崇仁北部)=@〜令和6年度A80億円(14)道路整備(国道162号(川東拡幅))=@未定A40億円(15)街路整備(鴨川東岸線(第三工区))=@未定A60億円(16)街路整備=@未定A未定(17)新しい普通科系高校整備=@〜令和4年度A60億円(18)西陵中学校区小中一貫教育校整備=@〜令和6年度A70億円(19)小栗栖中学校区小中一貫教育校整備=@〜令和7年度A80億円(20)銅駝美術工芸高校移転整備=@〜令和5年度A40億円(21)呉竹総合支援学校増収容対策=@〜令和7年度A60億円。
全ての公共施設について、長寿命化・更新を前提とするのではなく、施設の必要性や資産としての市場価値、財政状況など、様々な角度から存続の可否を改めて検証し、施設の総量の縮減を図るとした。