県農林水産部農林水産政策課は、農山漁村地域整備交付金のV期計画をまとめた。計画は▽農業農村整備事業3計画▽森林基盤整備事業2計画▽水産基盤整備事業2計画――の計7計画。事業箇所及び事業費は、農業農村整備が42か所・139億3761万円、森林基盤整備が28か所・26億7130万6000円、水産基盤整備が9か所・34億1270万円の計79か所・200億2161万6000円。計画期間は2020〜24年度の5か年。
農業農村整備の計画は、「県農業を支える担い手への農地集積と基盤整備計画」「県農業の命脈である基幹用排水施設の整備計画」「県における農業集落排水施設の機能強化推進計画」の3計画。
農地集積と基盤整備計画では経営体育成型の春海、三和養老、耕作放棄地型の加茂川中部、基幹農道保全型の小櫃川など18か所を対象に、事業費35億7639万円を見込む。また基幹用排水施設の整備計画では、事業費94億1900万円を投入し小糸川、安房中央、香取市東部、両総茂原南部、東葛北部など16か所を対象に水利施設の整備を実施。農業集落排水施設は、多古町、長南町、睦沢町、長柄町、袖ケ浦市の5か所で機能診断・最適整備構想策定を、香取市で調査・計画策定(汚水処理施設1か所)を、本郷(千葉市)と東郷第一(茂原市)の2か所で汚水処理施設1か所の改築を行う。総事業費は9億4222万円を見込む。
一方、森林基盤整備は「県の農山漁村における自然災害対策の推進計画」と「県における森林機能を高度に発揮させるための計画的な森林整備の推進計画」の2計画により事業を実施。
自然災害対策では、一松、根木名川U期で農地防災事業を、松尾町八田、東金、戸田など16か所で治山事業を実施する。事業費は23億2674万7000円を見込む。また計画的な森林の整備では、加勢線で育成林整備事業、戸面蔵玉線で林道改良事業、南房総市、君津市・富津市などで林道点検診断・保全整備事業を実施。また、船橋市、柏市、我孫子市でNPO法人などが共生環境整備事業を実施する。事業費は3億4455万9千円を予定する。
水産基盤整備は「県の水産資源の維持・増大と漁業の生産性向上計画」と「県における災害に強い漁港海岸整備計画」の2計画。
漁業の生産性向上では、勝山地区(鋸南町)において地域水産物供給基盤整備事業を実施。事業費2億3000万円で防波堤47mを施工する。また漁港海岸整備では、外川(長崎工区)、片貝、外房南部、内房、いすみ市、勝浦市、南房総市、木更津市の8か所で海岸堤防等老朽化対策を実施。外川(長崎工区)で事業費6億1000万円を投じ防潮堤250mを、片貝で事業費25億円を投じ同932mを実施。外房南部など6か所では海岸堤防等長寿命化計画を策定する。同計画の全体事業費は約31億8270万円を見込む。