徳島県と徳島市の協調による新ホールの整備と青少年センターの機能移転を検討する「県市協調未来創造検討会議」(会長・飯泉嘉門知事)の初会合が、徳島市内で開かれ、年内をめどに基本方針を策定するため、県民アンケート調査を開始するとともに、11月から新ホール部会と青少年センター部会の各会合も開き、議論を本格化させていくことを決めた。
冒頭、飯泉会長は、「ホールの整備を巡ってはこれまで30年の長きにわたり紆余(うよ)曲折を経てきたが、議論の成果をそしゃくし、県市協調のシンボルとして県都とくしまの未来を照らす素晴らしい案を示したい」などとあいさつ。副会長の内藤佐和子市長も「徳島の未来を切り開くための突破口になる一大事業。新ホールが芸術文化の創造拠点として、アミコビルに移転する青少年センターが中心市街地活性化に大いに寄与するものと期待している」とし、全力で協力する姿勢を示した。
議事では、まず現状の共有を図るため、市が動物園跡地での音楽・芸術ホール(仮称)の計画として始まった新ホール事業が、新町西地区や徳島駅西側駐車場を経て現在の文化センター跡地に至った経緯やこれまで議論してきたホールの機能などを説明。県が青少年センターについて施設の機能や利用状況などを紹介した。
続いて事務局の県が、新ホール部会で▽県都にふさわしいホールの規模▽付加機能▽にぎわい創出・地方創生につながる機能−について、また、青少年センター部会で▽新青少年センターが担うべき機能▽施設規模▽近隣施設との役割分担―について、それぞれ検討する方向性を示した。新ホール部会の部会長には、四国大学の松重和美学長、青少年センター部会の部会長には徳島文理大学の田村禎通学長がそれぞれ就き、11月前半から各部会を開いて議論を本格化させる。県はこの他、広く県民の意見も聞きたいとし、アンケート調査を今月から行うとした他、計画地の文化センター跡地について、文化財試掘調査を今後早急に進める考えも示した。
提供:建通新聞社