日本工業経済新聞社(群馬)
2020/10/29
【群馬】土地開発公社による工業・産業団地造成をまとめる
産業活性化に向けた工業・産業団地整備が県内各地で進められている。県や市町村だけでなく土地開発公社が主体となった団地整備も計画が進んでいる。そこで弊紙は土地開発公社による工業団地造成事業の状況を取りまとめた。5組合で6地区の団地造成事業が計画されており、うち明和町土地開発公社は総工事費約19億円をかけ造成を予定。早ければ年度内に造成工事を発注する。残る藤岡など4組合5地区については、いずれも概略設計や用地買収など着工の準備段階となり、安中が最短で21年度の着工を見込んでいる。
土地開発公社が主体となり造成事業を計画しているのは◇明和◇安中◇西邑楽◇藤岡◇富岡―。うち、準備が進んでいるのが明和で、早ければ2020年度明和東部工業団地約30haの造成工事に着手する。
残る4公社はいずれも着工に向けた準備を進めている段階。工事着手が近いのは安中となり、横野平工業団地3・5haの拡張造成に向けた雨水排水処理の測量設計を進めている。早ければ21年度の工事着手を目指す。
西邑楽は千代田工業団地18・9haの拡張を予定。都市計画決定後に用地買収に移る考え。
藤岡は東平井工業団地(第2期)6・2haで地質調査や測量設計を実施。また、西部工業団地(第3期)16・4haの概略設計に着手している。
富岡は坂井東工業団地約2haの造成に向け、用地買収を推進している。
公社ごとの事業概要は次のとおり。
【明和町土地開発公社】
明和町内の下江黒などにまたがる地区が対象。排水対策として地区東側に調整池1カ所を設置。幅員6m以上の道路を550m整備する。工事は2カ年程度を見込んでいる。造成設計は技研コンサル(前橋市)が作成。周辺道路の詳細設計はアイ・ディー・エー(高崎市)が進めている。
【安中市土地開発公社】
中野谷地内にある横野平工業団地を拡張するため、横野平工業団地A団地4期事業として予定。
20年度は雨水排水処理の流量計算を行い、既存調整池の拡張が必要かなどを検討している。測量設計は冨永調査事務所(高崎市)が作成中。
すでに進出企業が決まっており、信越化学工業に22年夏ごろの引き渡しを見込んでいる。
【西邑楽土地開発公社】
既存の千代田工業団地南側へ拡張を予定。区域内には約1・7haの調整池の整備も見込んでいる。
市街化区域への編入手続きを進め、都市計画決定後に用地買収へ移る考え。造成設計を最短21年度に委託する。
【藤岡市土地開発公社】
東平井工業団地(第2期)は現在、市街化区域への編入手続きを進めている段階。今後、地質調査や測量設計を行い、着工に向けた準備を進める。調整池は約7000立方mを1カ所整備する見込み。
西部工業団地3期地区は下大塚、中大塚、本動堂にまたがる区域が対象。造成概略設計を高崎測量(高崎市)が年度末を期限に進めている。
【富岡市土地開発公社】
一ノ宮地内にある富岡坂井工業団地の東側が対象。現在は用地買収と用地補償を進めている段階で、22年度の工事着手を目指している。測量設計は富岡測量設計(富岡市)が作成した。