県南部土木事務所は、守山市笠原町地先で計画している法竜川単独河川改良事業について、当初予算で計上した事業費2000万円に加え、9月補正予算の債務負担行為で1億円を追加、計1億2000万円を確保した。
同事業は、県管轄の1級河川「法竜川」の護岸修繕を行うもので、14年度から事業が進められている。工事を進めるにあたり、治水安全度の早期向上を図るため、年度を跨いだ工期設定が必要であることから、債務負担行為で事業費を確保し、今年度末にも工事発注を行う。
工事の内容は、計画延長1600bで護岸工を施工するもので14年度から現在までに約400bを完了している。同河川付近は土壌がゆるく地盤が軟弱、また、断面狭小で抜本的な改修が望まれており、特に笠原地区は浸水多発地域であり、洪水時に溢水による被害が発生する危険性が高いことから、同事務所は出来るだけ早期に事業を進めていきたい考え。
今後のスケジュールとして、笠原地区の対象範囲900bの内、440bの設計を完了させており、今年度末よりハット型鋼矢板護岸工を順次進めていき、進捗の目途がつけば残りの設計に取り掛かるが、同事務所は予算の兼ね合いもあるため正確なスケジュールは未定としている。
法竜川は、守山市中町・笠原町・洲本町を流れ、赤野井湾に通じる入江に注いでおり、中流域は野洲川の旧河道に沿う総延長3570bの淀川水系1級河川で、農業用排水なども流れており近年の台風やゲリラ豪雨で河川の氾濫する恐れがあることから、県が進めている河川整備計画のBランクに位置している。
提供:滋賀産業新聞