名古屋大学と岐阜大学が立ち上げた東海国立大学機構は、認知症や老化と密接に関わる分子「糖鎖」を研究する「ヒューマングライコームプロジェクト」を進める。この一環で、岐阜大学敷地内に新研究棟の建設を計画しており、国への予算要望が通れば、2021年度に着工したい考え。完成は23年を目指している。
新棟は5〜7階建てを想定。具体的な建設費は明らかになっていないが、30〜40億円程度となりそうだ。現在、糖鎖の研究は岐阜大学内の既存研究棟の一部を利用して行っている。
建設場所は岐阜市柳戸1ノ1(岐阜大学内)。
糖鎖は、構造が複雑で分析が難しいとされている。この全貌を解き明かすために計画されたのが「ヒューマングライコームプロジェクト」だ。同プロジェクトを進めるための研究費は、10年間で154億円(建設費を除く)としている。文部科学省が学術研究の大型プロジェクトを推進する上で一定の優先度を評価する「ロードマップ2020」にも掲載されており、同プロジェクトを担当している名古屋大学の門松健治教授(糖鎖副拠点長)は「やっとスタート地点に立てた」と語った。
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建通新聞社