県教育庁は、新県立図書館等複合施設の建設場所として予定している県立青葉の森公園はらっぱ付近において、埋蔵文化財調査、地歴調査、土壌汚染調査などの各種調査を進める。このうち地歴調査は今月末に完了する予定で、同調査の結果をもとに、土壌汚染調査に入る。26日付で「県立青葉の森公園はらっぱ付近土壌分析表層調査業務委託」の一般競争入札を公告。試料採取および分析を行い、土壌汚染の有無を確認する。
入札は、参加申請を11月11日に締め切り、19日に開札する。入札参加資格は▽県の物品等入札参加業者適格者名簿で委託A等級に格付けされている▽過去5年間に地方公共団体と土壌汚染状況調査の契約を締結した実績を有している▽土壌汚染法に基づき、環境大臣または県知事が指定する機関(指定調査機関)である――ことなど。履行期限は2021年1月29日。
同業務は、新県立図書館等複合施設の建設場所となる青葉の森公園はらっぱ付近の約1万8500uにおいて、土壌汚染状況調査を行い、土壌汚染の有無を確認。地歴調査の結果をもとに、試料採取および分析を行う。なお、地歴調査は中外テクノスが担当し、30日までの期限で実施している。
本年度はこのほか、同公園はらっぱ付近において樹木の伐採を実施。8月17日の入札で伐採業務をビーアイテックが予定価格2581万9800万円(消費税抜き)に対し1400万円(同)で落札した。また、19年度に着手した埋蔵文化財調査を引き続き進める。
一方、本年度、債務負担行為を設定した基本設計については、これらの調査の状況を見ながら、委託時期や手法を検討する。債務負担行為については、当初予算に2億7400万円を設定している。
新県立図書館等複合施設は、県立図書館3館(中央図書館、西部図書館、東部図書館)を1館に機能集約したうえで、文書館との複合施設となる新たな「知の拠点」を整備するもの。
図書館と文書館は、施設・設備の老朽化や収蔵庫の狭あい化が顕著であることに加え、書庫・収蔵庫の温湿度管理をはじめとする適切な資料管理・保存が困難となっている。このため、両館を複合化した新たな拠点を形成することとした。
昨年度に基本計画を策定し、施設の設置場所を県立青葉の森公園はらっぱ(公園北側駐車場の東側)付近、施設規模を地下1階地上2階建て延べ1万7000u程度とした。敷地面積は周辺整備を含め1万8500u程度を見込む。用途地域は第2種中高層住居専用地域(建ぺい率200%、容積率60%)。開架冊数は約15万冊を予定する。