川崎市は、「新百合ケ丘駅周辺まちづくり方針検討業務」をトーニチコンサルタント横浜事務所(横浜市中区)に388万円で委託した。これまで実施してきた調査の結果を踏まえて、新百合ケ丘駅周辺の課題やポテンシャルなどを整理するともに、鉄道事業者などへの聞き取り調査を行い、まちづくりの今後の方向性などを探り、「まちづくり方針(骨子案)」をまとめる予定だ。履行期限は2021年3月15日。
新百合ケ丘駅周辺のまちづくりについて川崎市は、これまでも基礎検討調査を実施してきている。18年度は、17年度に検討した交通結節機能のボリューム(必要面積、施設数など)に基づき、周辺の交通課題を解決する広場やアクセス道路の案を複数作成するとともに、動線計画(歩行者・自転車など)や事業手法、事業性などと併せて検討。地区特性や権利形態などを踏まえ、かつ事業施行要件や補助採択要件を勘案し、事業化を誘導する区域(単位)や各事業区域の事業主体の検討、ゾーニング図作成などを行った。19年度も、横浜市営地下鉄3号線(ブルーライン)の延伸計画に伴い、交通結節点機能を強化する上で、道路や駅前広場など、基盤整備をどうするべきか、また、適正な都市計画と容積率などを検討し、整理した。
新百合ケ丘駅は、横浜市営地下鉄3号線のあざみ野からの延伸が計画されているが、接続位置などは未定。地下鉄3号線が新たに乗り入れることで、交通結節点としての機能が高まることから、駅周辺の道路、駅前広場、土地利用などについても再検討が必要になっている。また、路線バスが乗り入れている駅南側の広場だけでなく、タクシー・一般車用の北側の駅前広場も、通勤ラッシュ時は混雑しているなどの課題もある。市は、横浜市営地下鉄の延伸など周辺環境などの変化を見据えて、21年度中に「新百合ケ丘駅周辺まちづくりの方針」を策定することを市の総合計画第2期実施計画で位置付けている。
提供:建通新聞社