独立行政法人国立美術館は24日、金沢市出羽町地内「東京国立近代美術館工芸館(通称・国立工芸館)」の開館記念式典を同館エントランス前で開き、東京から兼六園周辺文化の森ゾーン内に移転、整備された日本海側初の国立美術館誕生を盛大に祝った。
式典には関係者約70人が出席し、青木早苗国立美術館理事(理事長代理)は「国立工芸館が石川県金沢市で魅力ある拠点となるためには県、市の皆様の協力が何より重要。美術館や、地域の様々な機関と連携し、我が国の工芸の魅力ある発信拠点となれるよう、尽力していく」と式辞を述べ、名誉館長に就任した中田英寿氏(元サッカー日本代表)は「日本全国を回って様々な工芸の産地、作家を訪ね、何よりも工芸が好きになった。日本の工芸発展、世界への発信に、できる限り時間と労力を使って頑張っていく」と述べた。
来賓の萩生田光一文部科学大臣、岡田直樹内閣官房副長官、馳浩衆院議員、谷本正憲知事、山野之義金沢市長らは祝辞の中で「工芸館移転は名実ともに地方創生のモデルケースとなる成功事例」、「この地から日本の工芸の魅力を全国、世界に発信していく」などと語った。引き続き、関係者がテープカットし、館内見学もあった。
設計・監理は山岸建築設計事務所、浦設備研究所。施工は真柄・高田・共栄特定建設工事共同企業体らが担当した。
なお、25日からWEB予約方式で、一般公開が始まった。