県土整備部が20年度上半期(4月―9月期)に発注した工事、委託の執行率は77・4%となり、年度当初に設定した目標数値75・0%を2・4ポイント上回った。22日までに集計した同部の調べで分かった。下半期以降は発注の平準化で「ゼロ県債」を中心に事業量を一定程度、確保する。
同部予算は国認証を踏まえた「4月臨時補正」で今年度の実質予算が固まり、用地費を除いた予算は工事費293億5900万円、委託費52億8700万円。うち9月末までに工事228億4000万円(463件)=77・80%、委託39億9000万円(386件)=75・49%の契約を終えた。
昨年度は「平成30年災」の後始末に手間取り、上期執行率が60・4%にとどまったものの、今期は例年並みの70%台後半の実績を取り戻した。春先からの新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、同部は部内会議で「公共投資の早期執行」を確認。各事務所局で「無理のない範囲」(技術企画課)として、上期目標を75・0%に設定していた。
各5事務所局の状況は、中部県土の82・0%から米子県土の71・9%までバラツキがあった。米子県土は工事に相次ぐ入札不調が響いた。
今後、下半期(10月―3月期)に執行する県下全体の予算は工事65億円、委託13億円あまり。
同部は下半期にあたり、「11月補正」で翌年度予算を前倒しするゼロ県債を例年並みの30数億円を確保する考えだ。さらに「国の3次補正に公共投資が組み込まれれば、対応していきたい」(技術企画課)と説明している。
各県土の上期執行状況は次の通り。
▼鳥取県土=80・9%(工事84億4100万円、委託14億8100万円)▼八頭県土=73・0%(工事21億0700万円、委託4億0600万円)▼中部県土=82・0%(工事46億3000万円、委託7億2400万円)▼米子県土=71・9%(工事47億9100万円、委託6億8900万円)▼日野県土=75・1%(工事24億6000万円、委託4億3000万円
日刊建設工業新聞