日本工業経済新聞社(群馬)
2020/10/21
【群馬】前橋市のJR群馬総社駅西口が21年度に動き出す
前橋市はJR群馬総社駅西口整備事業の調査設計を2021年度に仕切り直す。20年度に計画したもののコロナ禍で1年見送るとし、改めて21年度に予算を確保することで、調査設計に取り掛かる。駅舎整備に関しJR東日本とは調整を重ね基本協定の締結を目指す。駅前の都市計画道路群馬総社駅西口線は、事業化に向けた平面測量が行われており、協定締結後に実施設計および用地買収に移る。いずれも工事時期は不透明だが、5〜6年で着工となる見通し。
駅舎整備事業に盛り込まれているメニューは駅舎および自由通路など。同駅はJR駅で市内唯一の未改築駅舎となっており、老朽化への対応が求められている。加えてエレベーターが未設置などバリアフリー化への対応も課題となっている。基礎調査はJR東日本コンサルタンツ(東京都品川区)が実施した。
当初の計画では、年度内に駅舎の調査設計や現地調査などを行い、基本協定締結に向けて進める予定だったが、コロナ禍によりJRとの調整に時間を要したため、21年度以降に見送る。予算など条件が整えば、21年度にも調査設計に着手。概算事業費算出や駅舎など位置関係を確定し、基本協定の締結を目指す。両者で調整を行いながらの作業となるため、調査設計着手から協定締結までに2〜3年は必要とみている。
基本協定の締結後、駅舎に関連する実施設計に取り掛かる。工事着手の時期は街路事業の進行状況などを考慮して判断する。駅舎に関連する業務委託および工事発注は、いずれもJRが担当することになりそう。
協定締結後には群馬総社駅西口線の街路事業もスタートする。同事業は同線の拡幅および駅前広場の整備を実施するもので、締結後に市の発注で実施設計を委託。設計がまとまった後、用地買収に取り掛かる。まとまった用地が確保できてから着工。駅舎整備で大型車の出入りが必要となることから、先行して同線拡幅整備が行われる見通しとなっている。
同線は主要地方道前橋伊香保線吉岡バイパスから旧前橋伊香保線を経て、西口駅前広場に接続するルート。事業延長は360m、両側に3・5mの歩道を設置し、全幅14mで仕上げる。主要地方道および旧道との交差点部には右折レーンを設置するため、幅員が17mとなる。路線バスが乗り入れる西口駅前広場は面積4300uで都市計画決定している。事業認可に向けた現地測量はフジ開発測量(前橋市)がまとめた。