鳥取県地方港湾審議会(会長・松見吉晴鳥取大学学長顧問)は19日、重要港湾・鳥取港の主要航路切り替えなどを盛り込んだ港湾計画の改訂案を了承した。今月27日に知事答申する。
鳥取港は県東部と兵庫県北部の海上物流拠点に位置付けられ、砂利やセメントといった資材を移入。近年は原木輸出やバイオマス燃料の輸入にも活用されている。
また今後、整備される山陰近畿道・鳥取―覚寺へのアクセスも良く、鳥取空港と連携したツインポート化や周辺に立地する鳥取砂丘を活かした観光振興にも役割を担う。
港湾計画の改訂案では、現状課題となっている主要航路の埋塞や港内の静穏度不足、船舶の大型化に対応する。
度重なる千代航路の埋没では、新たに西浜航路をメイン航路化するため第1防波堤などを再整備。第2、第8防波堤はかさ上げして静穏度を確保する。さらに、大型船に対応して新規岸壁を整備するほか、1号岸壁を耐震強化して防災機能を充実させる。
審議会に出席した各委員は取り扱い貨物の多様化や、ジオパークを取り込んだ観光メニューを提案。改訂内容については「異議なし」(松見会長)と意見を集約した。
今後、審議会は今27日に平井伸治知事に対して答申。その後、改訂案は11月下旬に開かれる国交省交通政策審議会港湾分科会に諮られる。
日刊建設工業新聞