9月豪雨によって被災した北谷川(鳥取市佐治町尾際)の早期復旧に向け、県土整備部は15日までに「災害関連緊急砂防事業」の導入を国交省に申請した。国庫補助事業を取り入れて砂防ダム1基を建設する。申請額は1億6000万円あまり。
現地では9月26日から同27日にかけて降った大雨で土石流が発生。渓流からあふれ出た大量の土砂が川沿いにあった「きのこ工場」周辺を覆い、甚大な被害につながった。
対応方針として同部は、災関事業を導入して「きのこ工場」の上流に砂防ダムを緊急的に整備し、再度の被災を防止する。砂防施設は高さ7・0b、延長42・0bの透過型堰堤。
一方、堰堤予定地から上手の渓流保全工は来年度以降、通常の交付金事業を活用して整備する。
同部治山砂防課の説明によると、災関の国採択は早ければ月内となりそうで、その後実施設計に入り、年度内にも堰堤の建設に着手する。
余戸地区山地災害は
災関治山事業を申請
また9月豪雨の同時期、山林が崩壊して国道482号に土砂流出をもたらせた余戸地区(同市佐治町)の山地災害も、林野庁に対し今13日付で「災害関連緊急治山事業」の採択を申請した。
国道から約80bの山腹に工事用道路を付けて高さ8・5b、コンクリートボリューム680立方bの谷止め工1基を整備する計画。事業費は8400万円。同課では月内にも災関事業が採択されしだい詳細設計を発注し、年度内の着工を目指す。
日刊建設工業新聞