四日市市の森智広市長は10月8日の定例会見で、近鉄四日市駅前の商業ビル「スターアイランド」の跡地を活用した新図書館の建設について、2021年度当初予算に基本計画策定に向けた費用を盛り込む考えを示した。今後、土地を所有する近鉄不動産(大阪市阿倍野区)を傘下に置く近鉄グループホールディングスと協議を進める。
27年のリニア中央新幹線開業を見据え、市は近鉄四日市駅周辺の市道やバスターミナル、駅前広場の整備事業を進めている。新図書館の整備についても並行して進め、26年度までに完成させる計画だ。事業スケジュールは設計が2カ年、施工が3カ年を想定しており、遅くとも21年度には基本計画に着手したい考えだ。21年度の当初予算に間に合わない場合、他の候補地で検討し直すことも視野に入れる。
市によると現在、近鉄側は新型コロナウイルス感染症の影響による業績悪化のため、市との協議を保留しているが、新図書館の整備については前向きな姿勢を見せているという。
今年の1月に開いた議員説明会の検討結果で示した建物イメージを見ると、施設は最大で鉄筋コンクリート造30階建て3万1680平方b。図書館がメインとなる低層階(1階〜7階程度、延べ1万1200平方b)と民間利用のための高層階(30階まで、延べ2万0480平方b)で分かれている。敷地面積は約3520平方b。
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建通新聞社