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滋賀産業新聞
2020/10/14

【滋賀】県高島農業農村 淡海池整備の設計

 県高島農業農村振興事務所田園振興課は、淡海池の堤体管理用道路の実施設計および管理用道路の設置に伴う各種付帯工等の修正設計、底樋工の修正設計に着手し、10月末をメドに完了させる。
 今回の実施設計は、「淡海地区実施設計その4」に属しており、現在、着工している第3工事の修正設計と、第4工事の一部工事の設計となっている。
 また、進められている第3工事については、21年12月の完了を予定。第4工事の着手時期については、第2・第3工事の進捗状況で流動的になるため、今のところは未定。
 内容によると、高島市今津町内にある淡海地区の老朽化した堤体等の補強・改修を行う「淡海整備事業」について、堤体・洪水吐・取水施設整備工事等を進めており、今回は、堤体管理用道路の設置や底樋工の改修工事の修正設計に着手する。堤体付帯工実施設計として、淡海池の堤体に対し、管理用道路を設置する設計計画を行い、管理用道路計画に併せ、過年度業務にて設計している堤体下流側押さえ盛土工ならびにその他付帯構造物(観設備工、表面排水工、堤体法面保護工等)の修正設計に着手する。底樋工実施設計については、過年度業務にて、建設時の図面を基に底樋工の改修設計を行っているが、工事に着手し、淡海池の落水後に現地を確認したところ、現況の構造が図面と異なることが判明。このため、底樋工の現地調査ならびに改修方法の修正設計を行う。
 淡海池は、受益地の取水源として重要な施設であるが、築造後80年以上が経過し取水施設等が老朽化しており、堤体の耐震性にも問題があることや、中性化の進行や耐震性が確保されていないなど被災した場合において下流域への多大な被害が危惧されていることから改修を計画。主な工事内容は、堤体・洪水吐・底樋・斜樋・緊急放流整備など。工事実施に際しては、漏水防止ネットフェンスを設置し、濁水・土砂流出の防止を図ることや、池敷内のヘドロをセメント改良して堤体の押さえ盛土として利用し、地区外からの土砂の搬入・搬出をしない計画とすることで自然環境への影響を緩和する方針。
 淡海地区の現況を見ると、同地区は水稲中心の農業地帯で地質は沖積層からなり、グライ土壌・灰褐色土壌が大部分を占めている。受益地区内の道路は大半が市道認定を受け、アスファルト舗装されているが、一部の路線は舗装がされていない。営農状況は、一戸あたり水田1・8f、畑0・2f。
 なお、設計業務は葵エンジニアリング(名古屋市中村区)が担当。

提供:滋賀産業新聞