建設新聞社
2020/10/12
【東北・秋田】参加申請は28日まで/東北農政局があいののダム改修ECI
東北農政局は8日、2例目の技術提案・交渉方式(ECI方式)となる「旭川農業水利事業あいののダム改修その他工事および同あいののダム技術協力業務」のプロポーザルを公告した。同日に開いた説明会には20社が出席した(出席は申請の必須要件ではない)。
ECI方式は、設計段階から施工会社のノウハウを反映する仕組み。同局は昨年度に初めて抱返頭首工改修事業に採用した。
参加資格は土木一式工事1250点以上で2005年度以降に元請けで完了したアースダムかロックフィルダムまたは複合ダムの新設か改修の施工実績があること。技術者については、技術協力業務に技術士か1級土木施工管理技士を配置、工事には1級土木施工管理技士か1級建設機械施工技士または技術士を専任配置すること。業務と工事の兼任は可能で、それぞれ複数人の申請を認める。
このほか、建設コンサルタントの有資格者であることを求める。昨年度公告の抱返頭首工に係る手続きではコンサルA等級の格付けを求めていたが、今回は等級を指定しない。
スケジュールは、申請書と確認資料の提出が今月28日まで、技術提案書と業務および工事それぞれの参考見積書の提出は12月9日まで。ヒアリングを経て工事参考額の通知は21年1月8日、技術提案書の再提出は2月1日までとし、優先交渉権者の特定通知は3月11日。技術協力業務の見積もり合わせは同22日で、契約は3月中を目指す。
21年度は、実施設計を担当するコンサルタント会社と連携して技術協力業務を実施。下期には工事の価格交渉を行い、22〜24年度に施工する。
参考額は技術協力業務が約2000万円、工事が約12億7000万円を想定。
工事の概要は、秋田県横手市山内平野沢ほか地内で雄物川水系横手川の支川岩野目川にあるあいののダムを対象に、堤体耐震化と取水塔改修を行う。ダムは1961年に竣工したアースフィルダムで堤高40・8b、堤頂長132・9b、堤堆積29万3000立方b。耐震性能を確保するため堤体下流側に約4万8200立方bの腹付盛土を施す。盛土材は堤体南東側の土取場からベルトコンベアで運搬する。併せて取水塔の塔体耐震補強と設備更新も行う。過年度の実施設計はNTCコンサルタンツが担当。
技術課題を求めるテーマは2課題4提案(100点満点)とし、課題1(各30点)は厳しい工程制限下の施工計画に関し@22年度の腹付盛土の工程課題抽出と施工計画A24年度の堤頂部パラペット撤去と再盛土の工程課題抽出と施工計画。課題2(各30点)は盛土材の特殊を踏まえた採取・運搬・仮置など施工方法および盛立の品質管理に関し@盛土材の採取・運搬・仮置の課題抽出と施工方法A降雨時・降雨後の盛立施工の課題抽出と品質管理方法。
提供:建設新聞社