重要港湾・鳥取港で2020年度、航路の切り替えなど新しいニーズを盛り込んだ港湾計画が改訂される。県土整備部は19日、県地方港湾審議会(会長・柗見吉晴鳥取大学学長顧問)に計画案を諮問。改訂に向けて具体的な手続きに入る。
鳥取港を巡る課題では、台風や波浪のたびに千代航路が土砂で埋もれており、主要航路に西側の西浜航路に切り替える。第3防波堤を撤去して航路幅183bを確保するほか、第1防波堤を延伸して港内の静穏度不足を解消する。
海上輸送の効率化は大型船舶への対応として新規岸壁230b(マイナス12b)を整備し、防災面では1号岸壁(マイナス10b)を耐震強化して機能強化を図る。
港湾計画の改訂(1997年)は23年ぶり。同部は19年度末までに今後30年を見据えた長期構想をまとめている。
今後のスケジュールは今19日、県庁で開かれる地方港湾審議会で改訂案に意見を求め、月末までに同審議会が知事答申する。その後、国交大臣に提出後11月下旬の交通政策審議会港湾分科会に諮られ、県は20年度内に改訂告示する。
順調にいけば、来年度予算から新しい計画に基づいて各施設整備が進められる。
日刊建設工業新聞