建設新聞社
2020/10/02
【東北・宮城】東北整備局が富谷地区電線共同溝PFIを公告
東北地方整備局は9月30日、WTO対象の国道4号富谷地区電線共同溝PFI事業を公告した。一般競争入札・総合評価落札方式を採用。工事の見積書を提出してもらい予定価格作成の参考とする。1次審査資料と見積書の提出は10月29日まで、2次審査資料と入札書の提出は12月18日まで。開札は2021年1月29日11時に行う。
東北初の電線共同溝PFI事業となるもので、民間事業者が調査・設計業務、工事・工事監理を行い、整備完了後に施設の所有権を国に移転、その後、民間事業者が維持管理を行うBTO方式を採用。宮城県富谷市富谷仏所〜ひより台地内の道路延長約400bを対象に電線共同溝(管路部・特殊部・横断部)および車道、歩道、道路付属物の設計、整備、維持管理を行う。事業期間は契約締結後から44年3月末までの24年間。
参加資格は単独企業か複数の企業で構成されるグループ。設計会社の参加資格は、土木関係建設コンサルタントで10年度以降に電線共同溝設計業務か事業監理業務の実績があること。施工会社はアスファルト舗装工事の認定を受け、05年度以降に電線共同溝か情報ボックスまたは電線類地中化工事の施工実績があること。維持管理企業は、土木関係建設コンサルタントと維持修繕工事の認定を受け、05年度以降に道路構造物保守点検業務の実績があること。また、応募グループは契約締結までに特別目的会社(SPC)を設立することが求められる。
民間事業者の選定に当たっては、石川雅美東北学院大学教授、小出英夫東北工業大学教授、鈴木覚弁護士、田邉信之宮城大学教授、成田由加里東北大学教授らによって構成される有識者委員会を設置。1次審査で競争参加資格の有無を確認し、2次審査で事業計画と入札価格を総合的に評価、21年1月までに民間事業者を特定する。PFIアドバイザリー業務はパシフィックコンサルタンツ、アンダーソン・毛利・友常法律事務所が担当した。
東北整備局がPFI事業を行うのは08年度の盛岡第2合同庁舎以来。電線共同溝を含め、土木では初めてとなる。国は工期短縮や効率的・効果的な事業推進、整備効果の早期実現などを期待し、民間事業者にとっては長期的に安定収入が見込めるメリットがある。
提供:建設新聞社