経営体育成基盤整備事業の桑田地区(いすみ市)が計画決定され、本年度に事業着手となる。事業期間は2020〜27年度の8か年。総事業費に約17億7700万円(うち工事費13億9300万円)を見込む。主な工事内容は整地工60・8ha、道路工1万3271m、用水路工1万4174m、排水路工9254m、暗渠排水工51haなど。受益面積は約61ha。受益戸数は198戸。事業主体は県夷隅農業事務所。
事業費の内訳は純工事費13億9300万円(区画整理工12億8100万円、暗渠排水工1億1200万円)、測量設計費2億900万円、用地費及び補償費3200万円、換地費5900万円、工事雑費4200万円、地方事務費4200万円。
同事業は、区画整理、パイプラインかんがい・排水路護岸による用水系統の整備、砂利舗装による道路整備、暗渠排水による乾田化を促進することで耕地の汎用化を図り、担い手育成のための基盤整備を推進する。
道路工は、耕作道路が全幅5・0m、支線道路が全幅6・0mの砂利舗装。用水路工は、既得水利権のある二級河川夷隅川と準用河川神置川からそれぞれ取水し、樹枝状のパイプライン(φ75〜300o)でかんがいする。また加圧機場を設け、大堰の水を一緒にかんがいし、用水の水利用管理の合理化を図る。排水路は、排水基準4時間雨量4時間排除の排水能力断面とし、支線排水路はコンクリート柵渠護岸、小排水路はU字溝とする。整地工の区画割りは、大型機械の導入、農地集積、再整備を考慮し、短辺45m×長辺110mを標準区画割りとする。
用水路は塩ビVU管(φ75〜300o)1万4174m。排水路は桑田川系水路が3094m(U字溝コンクリート柵渠)、神置川系水路が682m(U字溝)、夷隅川系水路が5478m(U字溝コンクリート柵渠)の計9254m。
道路工は支線道路が2007m(全幅員6m、有効幅員5m)、耕作道路が1万1264m(全幅員6m、有効幅員4m)の総延長1万3271m。
同地区の農地は、1957〜59年に実施したほ場整備事業により整備されたが、区画のほとんどが10a区画で、道路は狭く、小排水路は浅い土水路となっている。また、基幹水利施設も老朽化している。このため同事業により、耕地の大区画化と汎用化を図ることで、高生産機械の導入と合理的な管理を可能とし、総合的な生産基盤の確立と営農の省力化を図る。
年度別の事業計画は次の通り。
▽2020年度(9000万円)=測量設計費8600万円
▽21年度(7900万円)=測量設計費4400万円、換地費3100万円
▽22年度(3億2500万円)=整地工7100万円(23・1ha)、道路工3800万円(5043m)、排水路工1億8200万円(3516m)、測量設計費600万円、用地費及び補償費1200万円
▽23年度(2億4600万円)=整地工5000万円(16・4ha)、道路工2700万円(3583m)、排水路工1億2900万円(2499m)、測量設計費1600万円、用地費及び補償費1000万円、換地費200万円
▽24年度(5億3700万円)=整地工4500万円(14・6ha)、道路工2400万円(3185m)、用水路工2億9800万円(9213m)、排水路工1億1500万円(221m)、測量設計費2100万円、用地費及び補償費700万円、換地費100万円
▽25年度(3億5300万円)=整地工2100万円(6・7ha)、道路工1100万円(1460m)、用水路工1億5000万円(3402m)、排水路工5300万円(1018m)、暗渠排水工7300万円(33・2ha)、測量設計費2500万円、用地費及び補償費300万円、換地費100万円
▽26年度(1億4300万円)=用水路工6700万円(1559m)、暗渠排水工3900万円(17・8ha)、測量設計費1100万円、換地費2000万円
▽27年度(400万円)=換地費のみ