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建通新聞社(東京)
2020/09/29

【東京】都 多摩NT、団地再生構想を検討

 東京都住宅政策本部は、多摩ニュータウン内・愛宕エリアにある都営住宅団地の再生に向けた構想の検討を始める。対象の団地は、段階的な建て替えを進めている東寺方・和田・愛宕団地の3団地。団地内と周辺エリアの将来像をまとめるとともに、建て替えによって創出する余剰地の有効活用案を検討。また、2期以降の建て替えに向けた基本計画を2020年度内に作成する。
 建て替えの対象は▽和田団地(多摩市和田3ノ1他、敷地約4・9f)▽東寺方団地(同市東寺方3ノ1他、敷地約1・9f)▽愛宕団地(同市愛宕1ノ3他、敷地約8・3f)―の3団地。
 和田団地は1970年に完成。鉄筋コンクリート造5階建て15棟で構成する。東寺方団地も70年完成で、鉄筋コンクリート造5階建ての住棟6棟がある。愛宕団地には、70年〜99年にかけて建設した18棟の住棟が建っている。
 建替事業では、東寺方団地と和田団地の一部、愛宕団地の一部を1期事業として建て替える。現在は、1期事業の対象となる住民の移転先となる団地の建設を進めている。更地となっていた都有地に「中沢一丁目団地」を2022年3月の完成を目指して建設中。旧西愛宕小学校の跡地も種地として活用する。
 また、すでに和田団地の一部と東寺方団地については、住棟を一体的に建て替えるため、基本設計の業務委託先選定に向けたプロポーザル手続きも着手している段階だ。
 今回の委託では、これらの建て替え事業の進展も踏まえながら、エリア全体の団地再生構想をまとめる。対象団地と周辺エリアの現況(高低差、道路など)に加え、多摩ニュータウンの成り立ち、多摩ニュータウン地域再生ガイドライン、多摩市のニュータウン再生方針などを反映させる。
 また、都営住宅の建て替によって創出する用地に関しては、民間活力の導入を想定して土地利用策を検討することを基本としている。創出用地の位置や規模、創出時期を検討。民間事業者にヒアリングした上で、最も有効な活用策を決める。
 この他、2期以降で建て替えを進める和田団地と愛宕団地の残り部分についても基本計画を作成する。建て替えの方針や土地利用計画、配置図、事業スケジュール、移転計画をまとめる。

提供:建通新聞社