県湖東農業農村振興事務所は、多賀町久徳地先の「芹川地区」で県営かんがい排水事業により造成された基幹水利施設について、長寿命化と経済性向上に向け今年度、機能診断および機能保全計画の策定に取り組む。現状、劣化がみられる施設が多く計画内で機能向上対策の実施が確定すれば、数ヵ年内にパイプインパイプによる管更新の施工なども視野に入れている。
対象施設は、芹川地区を構成する「芹川幹線水路」「芹川承水路」「芹川合同井堰」の基幹施設。経年劣化や機能低下が懸念される状況が多数箇所でみられている。
施設を管理する芹川沿岸土地改良区の要望を受け、昨年度に認可設計を実施し事業化。20年度(令和2年度)は9月の入札で機能保全計画策定業務を内外エンジニアリング(滋賀営業所・草津市)に委託済で、来年3月末にまとめる見通し。
機能診断・機能保全計画策定の対象施設は、
▽「芹川幹線水路」=FRPM・DCIPパイプライン直径700_×L824b(堰堤分水・一円分水・吐出水槽)
▽「芹川合同井堰」=機械・電気設備、洪水吐ゲート1門、取水ゲート1門、受配電盤設備1基、操作盤1基
▽「芹川承水路」水路トンネル円弧ほろ型R800_×L484・7b、第1隧道L122・5b、第2隧道L68・5b、第3隧道L293・7b―など。
提供:滋賀産業新聞