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日刊建設タイムズ社
2020/09/25

【千葉】実施方針など公表/DBOで設備改良と包括委託/12月に公募プロポ開始/浦安市クリーンセンター

 浦安市は24日、DBO方式による「廃棄物処理施設基幹的設備改良工事および長期包括責任委託事業」の実施方針と要求水準書案を公表した。事業予定地は、千鳥15―2のクリーンセンター。2021年度に現行の長期包括責任委託期間が終了することから、焼却施設、不燃・粗大ごみ処理施設、再資源化施設の基幹的設備改良工事を行うとともに、し尿処理施設を加えた4施設の一体的な運営を実施。今後は、12月に公募型プロポーザルの募集要項を公表し、21年6月には優先交渉権者を選定する。
 事業の内容は、統括マネジメント業務、基幹的設備改良工事、運転・維持管理業務。
 統括マネジメントでは、各種計画作成、市との調整、業務間の調整、技術管理、モニタリング、災害時対応などを行う。
 基幹的設備改良工事は、長寿命化総合計画に基づいて実施。補助金の交付要件を満たすため、改良を通じて、施設の稼働に必要なエネルギーの消費に伴い排出される二酸化炭素を5%相当以上削減する。また、工事請負契約の締結にあたっては市議会の承認を求める。
 運転・維持管理業務においては、4施設の運転、ユーティリティーの確保、日常点検、定期点検、部品の調達、補修などを実施するとともに、運転により生じた蒸気を利用して熱回収と発電を行う。
 設計・施工業務は民間事業者単独または民間事業者が設立する共同企業体が行うものとし、統括マネジメント業務と運転・維持管理業務を含む運営業務については、民間事業者が市内に設立する特別目的会社(SPC)が担当する。
 民間事業者は、設計・施工業務および運営業務に関する対価と、売電などエネルギーの有効利用による収入を得ることができる。
 事業期間は▽設計・施工業務のうち再資源化施設=工事請負契約締結〜23年度末▽設計・施工業務のうち焼却施設と不燃・粗大ごみ処理施設=工事請負契約締結〜25年度末▽運営業務=22〜34年度末。
 焼却施設と不燃・粗大ごみ処理施設の運営期間に関しては、市が承認することを条件に、10年間延長できるオプション期間を設定する。
 プロポの応募者は、構成企業および協力会社で構成される者とするが、参加資格要件を全て満たす場合は1者でも可。代表企業については、統括マネジメント業務を行う企業の要件を満たすとともに、SPCへの出資比率が50%以上であること。
 応募者共通の参加資格要件は、20・21年度市入札参加資格者名簿の工事または委託業種に登録されていることなど。
 統括マネジメント業務を行う者は、複数の廃棄物処理施設を一括して管理・運営する契約金額50億円以上の事業を元請けまたは応募グループの代表企業として受託した実績を有すること。
 設計・施工業務を行う者は、一級建築士事務所の登録を受け、清掃施設工事もしくは機械器具設置工事および建築一式工事に係る特定建設業の許可を有し、経営事項審査における清掃施設工事の総合評定値が900点以上であること。加えて、対象施設ごとの実績要件は▽焼却施設=処理規模90t/日以上の発電機能付きの全連続式一般廃棄物焼却施設▽不燃・粗大ごみ処理施設=5t/h以上の能力を持った金属製大型廃棄物用高速破砕機▽再資源化施設=一般廃棄物の資源化物のコンベヤーによる手選別および圧縮成型・梱包設備――の建設または基幹的設備改良工事。
 そのほか、運転・維持管理業務を行う者の要件も設定されている。
 今後のスケジュールは▽募集要項の公表=12月▽募集要項に関する質疑回答、現地視察=21年1月▽資格審査の受け付け締め切り・結果通知=同年2月▽応募候補者との対話=同年3月▽提案書類の受け付け=同年4月▽基礎審査の実施=同年5月▽非価格要素・価格要素の審査、総合評価、優先交渉権者の決定=同年6月▽基本協定の締結、SPCの設立=優先交渉権者決定後▽契約詳細協議=同年6〜9月▽特定事業契約の締結=同年9月。
 優先交渉権者の選定基準は▽非価格要素=安定と効率を両立する基幹的設備改良工事、50年を見据えた運転・維持管理、安定した事業運営、革新的なマネジメント手法、脱炭素・循環型社会形成に向けた貢献、災害・感染症発生への準備と対応、長期間の運営を通じた地域への貢献▽価格要素=工事費、運営費。
 優先交渉権者と事業契約締結のための合意に至らなかった場合は、次点交渉権者と協議を行う。
 クリーンセンターの敷地面積は4万4358u。施設規模などは▽焼却施設=全連続燃焼式焼却炉(流動床式)、処理能力270t/日(90t/24h×3炉)▽不燃・粗大ごみ処理施設=堅型衝撃・剪断併用回転式、処理能力70t/5h(1基)▽再資源化施設=缶類2種選別・圧縮成形、瓶類4種選別、紙類3種選別・圧縮梱包、ペットボトル圧縮梱包、処理能力42・5t/5h▽し尿処理施設=高負荷脱窒素処理方式(下水道放流)、処理能力35kl/日(し尿3kl/日、浄化槽汚泥32kl/日)。
 基幹的設備改良工事において、規模の変更は予定していない。
 なお別途、再資源化施設とし尿処理施設について、35年3月の利用停止およびクリーンセンター余剰地での新規施設整備を検討している。
 実施方針および要求水準書案は市ホームページからダウンロードできる。k_times_comをフォローしましょう
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