成田市土木部道路管理課は23日、「トンネル長寿命化修繕計画策定業務委託」の一般競争入札を公告した。昨年度に実施した点検調査業務の結果を基に、トンネルの長寿命化計画を策定する。入札書の提出を10月2日から8日まで受け付け、9日に開札する。予定価格は791万円(消費税込み)。最低制限価格は504万円(同)。委託期間は2021年3月31日まで。点検調査業務はパスコ(千葉支店・千葉市美浜区中瀬1―7―1)が担当した。
入札参加資格は▽資格者名簿に「測量等」部門「土木関係建設コンサルタント」として登載▽所在区分が市内業者、準市内業者または県内業者として登載▽ISO9001及びISO55001の認証を受けている▽官公庁等が10年度以降に発注したトンネル長寿命化修繕計画策定業務及び指定文化財保存活用計画業務について元請けとして受注し、完了した実績があること――など。
対象となるトンネルは1号トンネル、2号トンネル、なかよしトンネル、不動トンネルの4か所。このうち、1号トンネルと2号トンネルは「成宗電車第一、第二トンネル」として、14年度に土木学会の選奨土木遺産に認定されている。
同業務では、トンネルの適切な維持管理方針を策定した上で、維持管理方針に基づき長寿命化修繕計画をまとめる。
維持管理方針の策定では、必要な資料を収集整理し、管理方針と管理水準を設定。この管理方針に基づき、長寿命化計画を策定する。
長寿命化計画は、昨年度の点検結果等を基に各トンネルの劣化損傷状況を把握し、その原因を推定。損傷状態の進展を予測し、劣化予測曲線を設定。将来の補修工事費や補修時期を想定する。さらに、トンネルの修繕工法、修繕単価、修繕数量、修繕年度を検討。中長期の費用を予測し、修繕計画をまとめる。
修繕計画では、予防的な修繕等を実施することによるライフサイクルコストの低減を検討。土木遺産の指定を受けているトンネルについては、土木遺産の指定を維持するための修繕工法などを提案する。
トンネルの概要は次の通り。(▽トンネル名=@構造形式A規模B建設年次)
▽1号トンネル=@覆工(煉瓦造り)A延長41・0m、高さ4・7m、幅員7・3mB1910年度
▽2号トンネル=@覆工(煉瓦造り)A延長12・0m、高さ4・7m、幅員7・3mB10年度
▽なかよしトンネル=@ボックスカルバートA延長48・0m、高さ4・7m、幅員8・0mB2003年度
▽不動トンネル=@ボックスカルバートA延長136・0m、高さ4・7m、幅員20・0mB06年度