三重県警察本部は、大台警察署建て替え整備計画について、基本構想の策定業務に着手した。大台町上三瀬地内の県有地を有力な候補地として想定し、配置計画の検討など整備の可能性を見極めた上で、候補地としての是非を協議していくことになる。担当は安井建築設計事務所名古屋事務所(名古屋市東区)。履行期間は2021年1月25日まで。21年度以降の事業スケジュールも同構想の中で詰めていく考えだ。
構想策定の上で前提とする候補地は、大台町上三瀬字油谷のJA三重厚生連大台厚生病院の西側敷地の県有地。現在はさら地。敷地条件は、敷地面積が7910平方b。用途地域・地区は都市計画区域外。既設の警察署からは800b程度東側に位置する。
構想に当たっての施設条件は、構造・規模が鉄筋コンクリート造3階建て。警察庁舎が約1900平方b、職員住宅が約800平方bで計約2700平方b。付属棟(複数)は鉄骨造平屋約800平方b。職員数約35人、車両台数約15台、一般駐車場約80台を想定した。
検討項目のうち、土地利用計画については、崖および公道などの敷地条件の整理、庁舎棟と付属棟の配置、隣地のヘリポートおよび医療施設との関連など。建築計画では、各棟の各階ゾーニング、職員住宅の庁舎内整備、経済的で有効な木材利用、省エネ対策・ランニングコストの削減などの他、大規模災害時に対応できる防災計画、全体事業スケジュールなども検討する。
現在の大台警察署は、1965年建設で約55年が経過しており、建物自体の老朽化が著しく、設備面も経年劣化が進み、県の警察署では最も古い施設となり、建て替えを前提とした整備が計画されていた。既設規模は鉄筋コンクリート造2階建て延べ約609平方b。2005年度に耐震化工事を実施した。所在地は大台町佐原848で、国道42号〈熊野街道〉と県道大台宮川線の交差部の西側に位置する。敷地面積は約1900平方b。
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建通新聞社