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建通新聞社(中部)
2020/09/15

【岐阜】市有人工林のレーザー解析 予算確保して10月委託

 岐阜県林政部は、森林情報精度向上事業で県内の私有林人工林の航空レーザー解析に伴う業務委託費として9月補正予算に3800万円余を要求している。知事査定を経て予算が確定した場合は、10月にコンサルを対象に業務を委託し2020年度末までにまとめる。解析によって森林の中から間伐が必要な部分を抽出し関連する市町村に提供する。
 19年4月に森林経営管理法が施行され、適正な管理が行われていない森林は市町村が管理することとなった。しかし、市町村から森林簿と間伐履歴の情報だけでは、間伐が必要な森林かどうかを判断できず、現地調査が必要になり、対象森林の選定に時間と手間がかかるとの声が多く出た。
 そこで県が森林資源情報解析のうち間伐が必要かどうかを判定する指標となる森林の疎密度を先行して解析し、市町村に提供することで、森林経営管理制度への取り組みを促進することとした。
 当初予算では、9万1500fの解析を行い、補正予算では、残りの私有林人工林のうち、航空レーザー解析が完了していて市町村が持っている解析データを合わせた8万6700f分について解析する。
 具体的には、地番情報の更新のための分合筆調査や森林所有者情報を調査し、この結果を県森林GISへ反映する。そのために必要な登記情報などを収集する他、地籍調査結果データを県森林GISに取り込み、境界情報や地番情報を反映した森林情報に更新する。
 さらに解析データを持っている市町村の更新された林地台帳地図データを県森林GISに反映させる。
 岐阜県森林GISは、県内の民有林、森林に関する詳細な情報を調査し、森林簿や森林計画図を森林の地理情報として管理している。「ぎふふぉれナビ」として公開しており、簡単に県の所有する森林情報の一部にアクセスでき、林班・準林班・小班番号の他、地域森林計画対象内・外、第1層区分、第1林種、第1針広別、第1樹種、ゾーニングの閲覧ができる。

提供:建通新聞社