滋賀県大津・南部農業農村振興事務所は、今年度から4ヵ年・事業費2億8300万円で「県営千町新池地区土地改良事業(農村地域防災減災事業)緊急対策工事」を実施する。所管の同事務所田園振興課では、今年度に測量・調査・設計等のコンサルタント業務を行い、21年度の単年度で洪水吐工、22年度の単年度で取水施設工に取り掛かる他、本体となる堤体工は、21年度から3ヵ年で施工を完了させる方針だ。
千町新池(大津市千町3丁目)の堤体は昭和47年の建設。老朽化から地震時の堤体安定が不足しており、大雨時に多大な洪水被害を及ぼす恐れがあり、また洪水吐工、取水施設等も防災施設としての機能が低下していることから今回、国の緊急対策事業に乗せて堤体・洪水吐・取水施設を一体的に改修することとしたもの。
千町新池の貯水池は、堤高が8・6b、堤長が110b。対策は制波工として張ブロック110b、法面保護として張芝2400平方bのほか、勾配緩傾斜化、地盤改良、改良土盛土により耐震対策を図る。
また洪水吐は、形式・側水路型、越流幅12・5b、水深0・5b、能力9・54立方b/秒とし、取水施設は斜樋管径400_、底樋ヒューム管管径800_、緊急放流施設(斜樋型管径250_×1孔、鋼製スピンドル)とする。
なお、全体計画のコンサルは18年に大津市が発注、若鈴コンサルタンツ(滋賀営業所・近江八幡市)が受注し業務を完了している。
提供:滋賀産業新聞