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北陸工業新聞社
2020/09/16

【福井】全国大会コロナで3年延期/福井県建築士事務所協会/木下賀之会長に聞く/仕切り直しへ決意/新幹線開業後福井開催災い転じて福となす/日事連の副会長就任も後押し/協会の若返りへ全国大会が契機に

 福井県建築士事務所協会の木下賀之会長(68)は、新型コロナウイルス感染が無ければ、今年10月8・9・10の3日間にわたり「第44回建築士事務所全国大会(福井大会)」が開催されたが、3年後に延期となってしまった、その残念な思いと、仕切り直しへの決意について、本紙に語った。
 木下会長は、今年5月の協会の通常総会において、先の日事連正副会長会議で、中止が決定したことを断腸の思いで報告。ただ無くなったわけではなく、延期になっただけ。「来年の21年は熊本で開催。22年は鳥取・島根の共同で(内定)。そこで、次の年、23年の秋にと申し込み、了解を得た」と先手を打つ格好で、全国を動かした。
 また氏は、日事連7月の定時総会において、副会長に就任した。23年の福井開催へむけ、勢いの持続を図りながら、後押しもする、絶好の役回りとなった。
 23年と言えば、そう春には、北陸新幹線の福井・敦賀の同時開業が計画され、幸運な巡り合わせで「開業の、その年の秋に、全国大会が開催されれば、県の活性化にも(結果として)一層貢献できるかも」と、延期となってしまった不運を、前向きに捉える。
 全国の副会長として今後の抱負は、「就任したばかり。ただコロナで、ウェブ会議が多く、その中で児玉耕二会長を支えていきたい。各都道府県の協会も会員の減少で財政難に直面。コロナで、東京での会議比率が減り、逆に、経費削減には良かったのでは」と新しい会運営や、あり方を予見する。
 県建築士事務所協会の会長としては「会の若返りで、活性化を求めていきたい。2023年の全国大会の成功も機会の一つに、若い方の感性を、どんどん出していってほしい。若手には若手の意見や、考え方があると思うので」と、心から願った。

日事連(日本建築士事務所協会連合会)で、木下副会長が受け持つ、業務と技術に関する政策課題の一覧
■業務報酬基準の改正 告示第15号の改正による新体制へ広報周知
■4会連合協定建築設計・監理等業務委託契約書類の改正 日事連・日本建築士会連合会・日本建築家協会・日本建設業連合会の4会でWG 改訂版の講習会など開催
■建築士事務所賠償責任保険(建賠保険)加入・支払状況の報告を受け、査定の公平性や事故防止等について意見交換
■BIMの活用 BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)活用など建築士事務所の情報環境に関する検討実施
■既存住宅状況調査技術者講習 22単位会で新規講習を行い、DVDに実地調査方法などを盛り、分かりやすさに工夫
■構造技術に係ること 大地震の発生に備え、構造設計者以外の建築士も、基本知識の周知へ
■建築士事務所のマネージメント支援ツール「JAFF−MST」 新業務報酬基準告示第98号に対応し、業務実績集計ソフト開発を実施
■建築の低炭素化・省エネルギー化対応 省エネを扱う企業に施設見学 小規模建築物の建築士から建築主への説明義務制度について国交省対応
■厚生労働省公表の一級建築士の賃金データ等 一級建築士の賃金データ等の参考資料をレポートまとめ

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