建通新聞社(東京)
2020/09/15
【東京】都 駒込病院別館、改修か改築を検討
東京都病院経営本部は、築後30年以上が経過した駒込病院別館について、大規模改修か改築を比較検討する。大規模修繕の場合は、工事後20年間は使用し続けることを想定し、計画を立案する。改築する場合は、現在の敷地内での建て替えを視野に入れている。2020年度末までに方針を決めて基本計画を策定し、21年以降に設計を進めるための条件を整理する。
駒込病院(文京区本駒込3ノ18ノ22、敷地面積3万4164平方b)は、本館と別館で構成。今回の検討対象となる別館は、本館の北側に位置し、東側に文京区駒込公園、西側に駐車場がある。規模は鉄筋コンクリート造地下1階地上3階建て延べ4235平方b。講堂と医局が入っている。
1986年10月に完成し、給排水衛生や電気・空調設備、屋上防水、外壁などを中心に老朽化が著しい。病院運営への影響を必要最小限に抑えつつ現在の施設機能を維持するために、改修または改築のいずれが適切かを決める。
大規模改修を選択する場合は、改修工事後20年程度は設備の大規模改修を行わない計画を立案する。また、建築面での概算耐用年数を示す。工事中に仮移転先を確保する必要があれば、駐車場を活用してプレハブの仮設棟を設置するなど、複数案を挙げる。
改築の場合は、現在と同規模の床面積と諸室、機能を保つ。敷地内での建て替えを原則として建物配置を検討する。駐車場に新しい建物を新築して既存の別館を解体撤去するパターンなどが考えられるが、その場合は、解体撤去した跡地に新たに自走式の立体駐車場を整備するなど、駐車場台数を維持できるようにする。
概算工事費やライフサイクルコスト、工期や診療・患者に与える影響を考慮し、改修か改築のいずれにするか決める。その上で、工事の詳細なスケジュールや資材置き場など工事エリアの検討、仮設計画までを基本計画でまとめる。
基本計画の策定に当たっては、希望制指名競争入札を9月30日に開札して委託先を決め、業務に着手する。納期は21年3月末。
提供:建通新聞社