石川県議会9月定例会が10日開会し、谷本正憲知事は最近の県政状況や、提案した一般会計補正予算など諸議案の大要を説明した。
広域道路ネットワークの整備について、谷本知事は「加賀海浜産業道路の白山市小川町から松本町間の4車線化は11月にも工事着手する」とし、「珠洲道路の能登町太田原地内でのゆずりレーンは工事が順調に進捗したことから予定を2カ月前倒しし、11日に供用を始める」と述べた。
谷本知事は金沢城復元の総仕上げともいえる二の丸御殿の整備にも触れ、「まずは、政務や儀礼の場であった「表向」の復元を目指し、復元整備に向けた基本方針の策定を進めるとともに、7月には江戸後期の御殿の遺構を確認するための埋蔵文化財調査に着手したところ」と語った。また、史跡金沢城の保存・活用のマスタープランともいえる『金沢城跡保存活用計画』についても、「二の丸御殿の復元整備を盛り込んだ計画として取りまとめることとし、文化庁との協議を鋭意進めている」と説明した。
昨年度から3年計画で廃止を進めてきた県内154カ所のため池に関して、谷本知事は「完成を1年前倒しし、全国に先駆けて今年度中に全て廃止する」と明かした。
現在地で外来診療などを続けながら、順次建て替えを進めている県立高松病院の管理診療棟は「今月末に第1期工事が完了。10月5日から新たな管理・検査部門の供用を始め、外来部門の機能強化を図る第2期工事にも着手する」とした。一方で、新たな県立図書館の建設は「先月までに基礎工事を終え、建物本体の工事に着手するなど、今後ともハード・ソフト両面において創意工夫を凝らしながら、着実に整備を進めていく」と強調した。
11月に開港50周年を迎える金沢港については、新たに港のシンボルマークを制定するため、11日から公募を行うとしたほか、「年内にも記念式典を執り行いたい」との意向を示した。