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建通新聞社(中部)
2020/09/09

【愛知】名古屋三越 年内に準備組合設立を

 「名古屋三越栄店」が入居するビルの建て替えを構想しているオリエンタルビル(名古屋市中区栄3ノ5ノ1)は、年内に再開発に向けた準備組合の設立を目指している考えを明らかにした。これに向け、第1回目となる地権者説明会を8月28日に開催。今後、月1回のペースで地権者説明会を開き、組合設立に備える。
 第1回の地権者説明会は、再開発に向けた「勉強会」のような位置づけとして、再開発に必要な法手続きなどを整理した。建て替えの構想については今後、詳細を詰めていくものの、現時点での地権者の反応は「総論では賛成」のようだ。
 今後は、地権者から出た提案なども踏まえて、2024年度までに設計をまとめる。建て替え完了は29年度を予定。ただし、同社は「昨今の新型コロナウイルス感染症の影響などもあり、時期がずれ込むこともある」としている。
 建て替え後の規模は、地下4階地上34階建て延べ約13万平方bを想定。建て替えに当たり、名古屋市から都市再生特別地区の指定を受け、容積率の緩和措置を求める考え。高さは約180bとし、同社は「栄地区のランドマークとなる建物を目指す」としている。
 新ビルは高層階、中層階、低層階のフロアで構成する予定。高層を高級ホテル、中層を国際会議や宴会などで使えるコンベンションホール、低層を三越などが入る商業施設として考えている。また、低層と中層の間で建物をセットバックし、低層の屋上部分に植栽などを施すとともに、来場者の憩いの場となるスペースを確保する計画だ。
 設計は久米設計名古屋名古屋支社(名古屋市中村区)が担当。
 既存施設の規模は、鉄筋コンクリート造地下3階地上9階建て延べ約7万6600平方b。1954年に完成した。所在地は名古屋市中区栄3ノ5ノ1。

提供:建通新聞社