建設新聞社
2020/09/08
【東北・福島】石本建築事務所が最優秀/西郷村新庁舎の基本・実施設計プロポ
福島県西郷村は、新庁舎基本・実施設計業務の公募型プロポーザルで石本建築事務所を最優秀者とした。
プロポーザルには9者が参加を表明し、7月31日の1次審査(書類)を経て7者に技術提案を要請。その後、2次審査(プレゼンテーション、ヒアリング)を今月1日に実施し、最優秀者と次点を特定した。なお、最優秀者以外の参加者名は非公表としている。
今後は、石本建築事務所を受託候補者として契約手続きに入る。委託上限額は1億4275万4700円。
審査は、技術提案書や実施体制など評価点を350点満点として行い、石本建築事務所は合計評価点が289・3点、次点者は280・8点だった。
また、プロポーザル手続き開始時は非公表だった審査委員名を公表。審査委員長は廣田篤彦(日本大学工学部教授)、副委員長は滝浪正光(滝浪正光建築研究所)、委員は山口勝己(東京都市大学共通教育部教授)、橋岳志(日本大学工学部助教)の学識経験者のほか、村関係者4人が担当した。
審査講評では、石本建築事務所の提案について▽庁舎の中心にラウンジ空間を提案し、さらにこのラウンジを中心に横断的な利用と機能を補完しあうことができる点▽敷地の中心に庁舎を配置することによる将来の拡張などを見込んだ配置計画、利便性の高い駐車場計画―などを高く評価した。
西郷村は、福島県の南端で栃木県との県境に位置している。このうち、役場庁舎などが建つ村中心部の熊倉地区では、行政機能や道の駅などの集約を目指す「拠点づくりプロジェクト」を計画し、そのメーン事業として1972年建設の役場庁舎を改築する。拠点づくりプロジェクト基本計画はパシフィックコンサルタンツが作成した。
建設用地は、現庁舎がある西郷村熊倉折口原40ほか地内の2万3780・57平方b。ここに延べ約5600平方bで計画し、構造、階数に関しては提案事項とする。
設計工期は2022年2月28日(基本設計は21年2月26日まで)。建設工事は22、23年度で実施する。基本計画段階での概算事業費(設計、造成、既存解体、備品など含む)は36億0092万5000円で、うち建築工事費を23億5200万円と試算している。
提供:建設新聞社