2020年度第1回静岡県事業評価監視委員会が8月31日開かれ、交通基盤部の公共事業再評価対象となった23件の他、事後評価対象の7事業について審議した。今後、11月27日に第2回会合を開き、対応方針案をまとめる。
当日の委員会では、再評価対象事業のうち、
道路改良事業国道136号雲見松崎拡幅、広域河川改修事業堀留川、地すべり防止事業(治山事業)下里(くだり)などの5事業を県が重点説明。県は、「いずれも継続」との対応方針案を示し、委員から意見を求めた。
5事業のうち、地すべり防止事業(治山事業)下里については、事業費増額の変更、工期延長を含め説明。工事対象をA、B、崩壊の3ブロックに分けているうちのA、Bブロックについては、これまでの対策により地表移動量は激減したが、「目標値の10_/年に達していない」ことから、集水ボーリング工(6025b)を追加する。また、崩壊ブロックでは、崩壊発生によりBブロックの末端土塊がなくなり地すべりが活性化。崩壊の復旧が必要なことから実播工8500平方b、固定工8500平方bを追加する。これにより、20年度までの期間を23年度までとし、事業費を8億6300万円増額するとした。
また、事業効果としては、費用対効果が見込まれる他、公共施設などへの地すべりによる被害を未然に防止する観点から「事業効果が大きく、事業を継続し、早期完成を図る」とした。
道路改良事業国道136号雲見松崎拡幅については、事業期間を30年度まで延伸。現在、雲見〜石部間の石部工区を施工しているが、21年度からは雲見工区を優先して行うとした。安全で円滑な交通の確保、観光活性化など事業効果は大きく、事業の継続を示した。
再評価の対象は、交通基盤部の道路事業2件、河川海岸事業5件、砂防事業12件、港湾事業2件、街路事業2件。
また事後評価対象事業は、くらし・環境部の公営住宅事業1件、経済産業部の農地事業2件、森林事業2件、交通基盤部の道路事業1件、港湾事業1件となっている。
提供:建通新聞社
(2020/9/7)
建通新聞社 静岡支社