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建設経済新聞社
2020/09/07

【京都】国立京都国際会館展示施設(U期) 新規採択時評価で約52億円と試算

 国土交通省は2日、社会資本整備審議会建築分科会官公庁施設部会事業評価小委員会を開き、令和3年度予算に向けた官庁営繕事業の新規事業採択時評価について、学識者等から意見を聴取した。京都関係で国立京都国際会館展示施設(U期)について審議した。
 近年の国際会議では会議と一体で展示会のほか、各種レセプションや商談会等が実施されるなど大型化、多機能化が進んでおり、国立京都国際会館展示施設(T期)完成後においてもスペース不足を補うため、仮設テント等で代替するなど、依然として十分な機能を果たせない状況にある。こうした状況の中、2030年(令和12年)に訪日外国人旅行者数を6000万人にするとの政府目標に向け、当該施設で開催される国際会議の更なる増加が見込まれることから、展示施設の拡張整備を行うもの。
 事業主体は近畿地方整備局。事業箇所は京都市左京区岩倉大鷺町422でT期施設の隣接地に建設する計画。敷地1万5600uにU期としてSRC造2階建、延4900uを増築する格好。2000uの展示ホールなどを収容する。
 令和3年度に事業採択し、令和3年度〜4年度に設計を行い、令和5年度〜7年度に工事を進め、令和7年度の完了を目指す。
 新規事業採択時評価の試算によると、初期費用として建設費(合計)は51億8674万2000円を見込む。計画建物に約48億円、関連改修に約4億円。
 内訳をみると、建築は地業7372万6000円、躯体25億1639万1000円、仕上6億7728万5000円、その他2億2327万4000円、電気設備は電力設備2億1848万4000円、受変電自家発電設備4255万3000円、通信設備4412万7000円、電話交換設備0、その他4億3269万8000円、機械設備は空気調和等設備6億4340万5000円、給排水衛生設備7696万1000円、消火設備1億0332万7000円、エレベーター設備2155万3000円、その他1億1296万円。企画設計費は3億3025万3000円で、合計55億1699万5000円。
 維持修繕費(50年間にかかる費用を現在価値化したもの)は33億0226万7000円。内訳は修繕費10億6961万7000円、保全費14億1490万円、光熱水費8億1775万円。
 事業計画の必要性の評点は100点を超える104点。事業計画の合理性の評点は100点。事業計画の効果の評点は100点を超える133点。以上より新規事業化が妥当とする評価案を示した。