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建通新聞社(東京)
2020/09/07

【東京】都 目黒川流域で計47立方メートル確保へ

 東京都建設局は、目黒川流域に調節池を整備するための基礎調査を始める。時間雨量75_に対応するための新たな施設として、北沢川と烏山川、蛇崩川の3河川で合計約47万2000立方bの貯留量を確保したい考え。形式は地下トンネルを想定。候補地となる用地や施設の形式、規模などを絞り込む。
 目黒川流域は、品川区、目黒区、世田谷区、港区、杉並区、三鷹市の5区1市にまたがっている。支川は北沢川と烏山川、蛇崩川の3河川で、暗渠化されている。目黒川(河川延長8`)を含めた総延長は30・3`。流域面積は約45・8平方`。
 都は2019年度に「目黒川流域河川整備計画」を策定し、近年の豪雨の増加や、それに伴う水害の発生に備え、1時間当たり75_規模の降雨に対応可能な調節池の新設を定めた。
 必要な調節池の容量は、北沢川では世田谷区池尻〜宮前橋間に容量13万2000立方b、烏山川では梶山橋〜若林橋間に28万3000立方b、蛇崩川では世田谷区上馬〜駒留橋間に5万7000立方bの規模を想定。
 それぞれの区間について、調節池の数や設置場所、施設計画の調整を進める。
 19年度に実施した目黒川流域の治水対策検討委託では、調節池の形式を比較検討し、地下トンネル式に絞って精査することにした。
 20年度の調査検討業務の委託に向けて、現在希望制指名競争入札の手続きを進めている。9月30日に開札して委託先を決め、調査に着手する。
 調査では、地下埋設物などを考慮し、トンネル平面線形、縦断線形、トンネル径を検討する。
 また、既設の環状七号線地下広域調節池への接続を想定していることも踏まえ、地質条件と施工技術や施工実績を反映して現場条件に適したトンネル工法について検討する。その上で、全体の概略工程と各工種別・施工箇所別の工程や施工範囲をまとめる。納期は21年3月。

提供:建通新聞社