神奈川県は8月31日、「茅ケ崎ゴルフ場利活用事業」を中止すると発表した。新型コロナウイルス感染症の影響により事業の実現が困難となったためで、県と事業者らが基本協定書を解除することに合意した。今後は当面の間、ゴルフ場として貸し付ける方向だ。
利活用に向けて県らは昨年9月、ゴルフダイジェスト・オンライン(東京都品川区)、亀井工業ホールディングス(茅ケ崎市)、湘南ベルマーレスポーツクラブ(平塚市)を優先交渉権者として選定。ゴルフパークやホテル、オフィスなどを複合的に展開することになっていた。
しかし、今年3月になり、事業者側が契約締結時期の延期を要請したため、4〜7月を期間とする一時賃貸借契約を締結していた。
県は、新型コロナウイルス感染症の影響が落ち着くまでは、公募しても事業提案が期待できないことから、当面の間、ゴルフ場としての貸し付けを検討することになった。検討期間の暫定対応として、ゴルフダイジェスト・オンラインと9月1日から2021年3月31日までを契約期間とした賃貸借契約を締結した。
事業計画区域は、茅ケ崎市菱沼海岸6991ノ16他に所在する19万8786平方b(県有地11万9773平方b、茅ケ崎協同所有地7万5099平方b、市有地3913平方b)。
同ゴルフ場の利活用を巡っては、16年8月に東京急行電鉄・電通グループを優先交渉権者として選定したものの、同年10月に同グループから辞退届が提出された経緯がある。
提供:建通新聞社