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建設新聞社
2020/08/31

【東北・青森】久慈設計が最優秀/大鰐町立診療所の設計プロポ

 大鰐町は、「大鰐町立診療所整備事業設計業務」の委託先を公募型プロポーザル方式で選定した結果、久慈設計を最優秀者に特定した。次点の優秀者は、共同建築設計事務所だった。その他の参加表明者は3社。
 最優秀者となった久慈設計案は、シンプルかつコスト意識の高さが感じられ、人口減少や利用率の向上などの課題に対する抜本的な見直し案など、将来を見据えた計画であったことから選定された。
 町立大鰐病院は、同町蔵館川原田40の4地内で内科、外科、小児科、眼科、耳鼻咽喉科の五つの診療科で運営しているが、2016年度に県の津軽地域自治体病院機能再編案で人口減少や利用率の低下、施設の老朽化などから病床数が要検討とされた。このため、60床の病床は19年2月に30床に削減。今回の整備にあたっては病床数を19床(1床あたり10・65平方b以上)に減らし、地域医療の拠点施設などの役割を担う有床診療所を新築することを立案した。
 計画では、敷地内南側の駐車場スペース(敷地面積約1万2000平方b)に、RC造平屋一部2階建て、延べ約1650平方bで建設。内部には、外来診察室4室、CT室、X線TV室、検体検査室、生理検査室(心電図・超音波など)、内視鏡室、リハビリ室、薬剤室、厨房、管理(医局・休憩室・訪問看護・事務室など)を配置する。
 今回の業務では、基本設計(敷地測量・地質調査を含む)、実施設計(確認申請・開発行為手続き等を含む)、解体設計(アスベスト処分費等特定管理産業廃棄物および処理に注意を要するもの、特殊な建設副産物の処分費積算等も含む)、外構工事設計を行う。委託期間は11カ月以内。
 今後、9月上旬に契約を締結し、2021年9月に診療所の建築工事に着工、22年7月の完成を目指すとし、完成後に既存病院の解体工事、外構工事を行う予定だ。
 なお、総事業費は13億円(建築工事費7億4200万円、外構工事費8300万円、解体工事費3億2900万円など)を試算している。

 提供:建設新聞社