三重県尾鷲建設事務所は、県営都市公園の熊野灘臨海公園内にある古瀬川プールの移設計画について、設計業務を中央コンサルタンツ三重事務所(津市)に委託した。履行期間は2020年度末まで。21年夏以降に着工し、23年度中のオープンを目指す。
熊野灘臨海公園の全体面積は555・6f。共用面積は64・5fで、片上池、城ノ浜、大白、三浦・道瀬の4地区からなる。城ノ浜地区にある古瀬川プール(紀北町東長島3043ノ4)は老朽化が著しく、18年から利用を中止している。また、施設の維持管理には人件費などがかさみ、厳しい経営状況が続いていた。
新プールの建設地は城ノ浜海水浴場周辺。今回の設計委託では、「淡水プール整備エリア(0・25f)」を対象とした基本・実施設計をはじめ淡水プールの基本・実施設計、プール敷地と海岸との高低差を解消するために設置する逆T式擁壁の実施設計、同プールや海岸利用の利便性を高めるゲストハウス(休憩室・更衣室、トイレ。延べ床面積約200平方b)の基本設計などをまとめる。
城ノ浜海水浴場にある現在の管理棟はそのまま活用し、南側にゲストハウスを新たに建設する計画。オープンした後、波打ち際に設置する「海水プール」などの検討も進めていく。
旧プールの跡地については、津波発生時の避難場所としても活用できるように、プール槽やウオータースライダーなど全ての施設を撤去した後に盛土し、避難場所兼駐車場や芝生広場として再整備する。アスベストなど有害物質の調査が完了すれば、21年度から解体や造成工事に着手する見通しだ。
海水プールなども含め総事業費は約7億円。
基本設計検討業務は国際航業三重営業所(津市)が担当した。
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建通新聞社