建通新聞社(東京)
2020/08/28
【東京】都 都市を3D化 デジタルマップを作成
東京都都市整備局は、IoTやICTなどの技術を活用した最先端の地理情報基盤となる「都市の3Dデジタルマップ」を作成する。都市の図面を2Dから3Dに精緻化すことで、さまざまな調査・分析、政策検討ツールとして地図を進化させる。また、人工知能(AI)、自動運転、環境技術などの技術革新や、産・官・民がそれぞれに持つ各種ビッグデータと連携し、誰もが快適な生活を送ることのできる都市づくりに役立てる。
都は、最先端技術を活用して都市課題の解決を目指すスマート東京(東京版Society5.0)の実現に取り組んでいる。これに向け、建物や道路などのインフラ、経済活動、人の流れなどのさまざまな現実空間の要素を、サイバー空間上に「双子(ツイン)」のように再現した「都市のデジタルツイン」の構築を進める。
都市全体の3Dデジタルマップは、このデジタルツインの構築に向けた情報基盤の柱の一つとなる。3次元の地理空間情報や都市のモデリングを作成するだけにとどまらず、移動・物流、防災、街づくり、ウェルネス、エネルギーなど多様な領域からのデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させる。
例えば、サイバー空間上に再現したバーチャル東京で、災害や渋滞対策などのシミュレーションを行い、その成果を現実の空間に還元することで、社会課題の解決や都民のQOL(生活の質)向上につなげる。
3Dデジタルマップを構成するデータベースやシステムの持続的な管理・運用の実現に向けては、企画提案方式の特命随意契約で業務委託する。10月26日に委託先を決め、2021年3月までに成果をまとめる。