森博幸鹿児島市長は26日、定例記者会見の中で、県が計画する新総合体育館について「鹿児島市内に建設してほしい」との意向を示した。事業は県庁東側一体を建設候補地としていたが、隣接地を保有するMBC側から交渉白紙の申し入れがあり、県側が合意。塩田康一県知事は、検討委員会を設け建設地等を検討する考えを示しており、森市長は委員会への参画に前向きな姿勢を見せた。
当初は、2020年度のかごしま国体開催までに完成を目指していた新総合体育館。森市長は「体育館建設は10年越しの大きな課題。私が市長になってから県知事が3人代わり、方向性も変わってきた」とし、早期の検討委員会設置を要望。周辺環境や経済効果、拠点施設の概要などの観点から検討すべきとした上で、人口集中都市、交通の利便性などを考慮すれば、鹿児島市が最適な建設地であるとの見解を示した。
また、森市長にとって今年度は4期目の締めくくりの年。新型コロナ感染症の収束が見えない中「市民の安心・安全確保が責務」とし、次期市長選挙については「現時点で公的な出馬要請はない」とした上で「しかるべき時期に最終的な判断をしたい」と語った。