厚生労働省が1公表した病院の耐震改修状況の2019年調査の結果によると、徳島県内の病院の耐震化率は、前年調査より2・2ポイント改善し、73・8%となった。全国平均の耐震化率76・0%に少し近づいた。なお、地震発生時に医療の拠点となる災害拠点病院と救命救急センターの耐震化率はすでに100%を達成済み(全国平均は92・4%)。
県内の調査病院数は今回107(前回は109)で、全ての病院から回答が得られた。このうち79病院(73・8%)は「全ての建物に耐震性のある」病院だった一方で、「建物の耐震性が不明である(耐震診断を実施していない)」病院が19(17・7%)あった。
また、「一部の建物に耐震性がある」8病院(7・4%)」と「全ての建物に耐震性がない」1病院(0・9%)の中には、震度6強程度の地震で倒壊する危険性が高いとされるIs値0・3未満の建物のある病院が2(1・8%)あった。これら施設は本年度中には耐震化対策が図られる見通し。
県内の病院全体の20年度末の耐震化率は75・7%になる見込みで、国が防災・減災、国土強靱(きょうじん)化のための3か年緊急対策で掲げている「20年度末までに病院全体の耐震化率を80%とする目標」には届かない見通しだ。
提供:建通新聞社