富山県測量設計業協会の正副会長らは21日、富山県土木部と農林水産部に対する要望活動を行った。新たに発注予定情報の公表のほか、担い手確保へ、測量士補の資格が取得できる専門学校設立への支援を求めた。
協会から市森友明会長、金木春男・寺島雅峰両副会長、冨樫一郎専務理事、顧問の中川忠昭県議と坂田光文県参与が参加。土木部では江幡光博部長らが応対した。
市森会長は、要望事項の(1)事業量の確保(2)地域企業活性化に資する受注機会の拡大(3)現場を支える技能人材確保・育成のための取組の推進(4)発注予定情報の公表―に関し、データ等を基に説明し改善や配慮を求めた。
まず、市森会長は「令和元年度の発注量は大幅に増えたが、中身は国土強靱化関連が多く、次年度以降の反動減、コロナによる21年度当初予算への影響を懸念する声がある」と述べ、十分な事業量確保に理解を求めた。さらに、県内企業の受注額確保と参加機会の拡大を訴え、「県内企業の受注機会は増えつつあり、受注した仕事はしっかり成果で返したい。引き続き配慮を」と要請。
魅力ある測量業への取組強化のためにもCIM業務の推進を求めたほか、担い手三法や働き方改革に伴う履行期限の平準化、条件明示の徹底等を要望するとともに、「測量士補の資格が取得できる専門学校の設立等を支援し、卒業生を会員企業で受け入れ、担い手育成につなげる活動を開始した。支援をお願いしたい」と説明した。既に専門学校側からの内諾を得ており、来年にも学科が新設される可能性もあるという。最後に、測量設計等業務の発注予定情報を公表するよう要請。土木部は「準備期間は必要だが、実施する方向で検討する」と返答した。
江幡部長は、「新型コロナの影響で来年度の財政状況は見えないが、必要な予算は確保したい。建設産業の発展は非常に重要。皆さんと協力し取り組む」と応じた。一行はこの日、農林水産部の堀口正部長にも同様の要望活動を展開した。